“プーチン氏側近”の娘殺害・・・謎の組織が関与か?
FNNプライムオンライン
8月20日、仕掛けられた爆弾により車が爆発し、車に乗っていたロシアの政治評論家、ダリア・ドゥーギナ氏が死亡した。モスクワ郊外の事件現場で頭を抱えるのは、父親のアレクサンドル・ドゥーギン氏。ウクライナ侵攻を支持する右派思想家で、“プーチン氏の頭脳”とも呼ばれる人物だ。
【画像】“プーチン氏側近”の娘殺害を実行したという秘密組織は実在するのか?組織から犯行声明の公表を託されたというイリヤ・ポノマリョフ氏を直撃すると…
プーチン大統領(ロシア大統領府HPより):
卑劣で残酷な犯罪が、真の“ロシアの心”を持った、明るく才能あるダリア・ドゥーギナの人生を奪った。
プーチン大統領は爆破について、このように強く非難した。
FSB(ロシア連邦保安局)は、爆破を実行した容疑者をウクライナ人の女性と発表。犯行はウクライナ情報機関が計画したものだと主張した。
その一方で、ロシアの元下院議員で反体制派のポノマリョフ氏は、全く別の主張を発信した。
ロシア元下院議員 イリヤ・ポノマリョフ氏:
誰が実行犯なのかを言う時が来ました。それはロシアの国民共和国軍・NRAです。
「プーチンを破滅へ」反プーチン勢力“NRA(国民共和国軍)”とは
ウクライナから、YouTubeを通じて情報発信を続けているポノマリョフ氏。事件の翌日、ロシア国内の反プーチン組織“NRA(国民共和国軍)”が爆破を実行したと発表。 ポノマリョフ氏は、“NRA”から犯行声明の公表を託されたという。
“NRA(国民共和国軍)”の犯行声明:
プーチンは我々によって、その地位から引きずり降ろされ、破滅させられるのだ!
我々は民間施設や一般市民を攻撃することはない。
しかし、このNRAについては各国メディアから存在を疑問視する声も。本当に組織や犯行声明は存在するのか?
8月27日、私たちはポノマリョフ氏本人に率直に疑問をぶつけることができた。すると…
“NRAとコンタクトを取っている” イリヤ・ポノマリョフ氏:
命懸けの活動をやっているのですから、彼らは特定されないように細心の注意を払っています。
私と連絡を取る際にも特別な安全措置を講じているほどです。
ポノマリョフ氏によると、ロシア全土に反プーチン勢力の少人数グループが点在。政府に特定されないよう、巨大な組織になることはせず、小さなグループごとに活動してきたという。
“NRAとコンタクトを取っている” イリヤ・ポノマリョフ氏:
一つが失敗した時、全員が知り合いなら組織全体が芋づる式に失敗する可能性があります。それではダメでしょ。
そしてポノマリョフ氏は、一部のグループと連絡を取り、その活動を自身のSNSで発信してきたという。そうした中で…
“NRAとコンタクトを取っている” イリヤ・ポノマリョフ氏:
彼らは元々、組織のことを“NRA”とは呼んでいませんでした。爆破事件をきっかけに“NRA”と名乗り始めたんです。