兵士のイラストを描き「国への奉仕こそ立派な仕事」と謳うサンクトペテルブルクの看板
(CNN) 米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は21日の分析で、ロシアのプーチン大統領による部分動員の発表が戦争の流れを劇的に変化させる可能性は少ないとの結論を示した。
ISWの分析では、予備役の戦闘準備が整うには数週間から数カ月かかるほか、ロシアの予備役はそもそも練度が低いと指摘。国防省が示した慎重な配備の段階をもとに判断すると、ロシア兵が突然押し寄せて戦況を劇的に変化させる事態は考えにくいと述べた。
プーチン氏の命令は兵役を終えた「訓練済み」の予備役の一部を動員する内容だが、数カ月は大した戦力にならないだろうと指摘。死傷者の穴を埋めて現在の兵力を来年も維持するには十分かもしれないが、現時点ではそれすら定かではないとの見方を示した。
さらに「ロシアの兵役期間はわずか1年で、徴集兵が兵士としての技能を学ぶ時間はそもそもほとんどない。この最初の期間の後には追加訓練がなく、時間が経つにつれ身に着けたスキルの劣化が加速する」としている。