ワシントンで開かれた会議に出席したバイデン大統領(9月28日撮影)=AP
【ワシントン=蒔田一彦】米国のバイデン大統領が28日の演説で、8月に死去した下院議員の名前を呼んで会場内を探すかのようなしぐさを見せ、波紋を呼んでいる。
バイデン氏は、ワシントンで開かれた飢餓対策の会議で演説し、尽力した議員を順に紹介した際に「ジャッキー、ここにいるのか? ジャッキーはどこだ?」と述べ、客席に視線を向けた。8月に交通事故で死亡した下院議員を指した発言だったとみられ、ロイター通信は「死亡したことを忘れていたようだ」と報じた。
この後、ホワイトハウスで行われた記者会見ではバイデン氏の言動を巡る質問が相次ぎ、カリーヌ・ジャンピエール大統領報道官は「大統領は議員の素晴らしい業績を認めている。議員のことが頭にあったのだろう」などと釈明に追われた。
バイデン氏はかねて「失言癖」が指摘される上、現在79歳という米史上最高齢の大統領として米メディアの健康面への関心は高い。