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韓国の釜山港に入港する米原子力空母ロナルド・レーガン(9月23日)=AP
(写真:読売新聞)
【ソウル=中川孝之、ワシントン=田島大志】北朝鮮が米空母の動きに神経をとがらせている。米海軍の空母打撃群には北朝鮮軍を壊滅的な状況に追い込む攻撃力があるとされ、金正恩(キムジョンウン)政権が恐れる米軍戦力の象徴と言える。
北朝鮮外務省は6日未明に発表した談話で、米国が日本海に原子力空母ロナルド・レーガンを再び展開し、「朝鮮半島の情勢安定に重大な脅威を与えている」と主張した。同艦は9月下旬に日本海で韓国海軍や海上自衛隊と合同訓練を実施。いったん海域を離れたが、北朝鮮の挑発行為がエスカレートしたため、5日に日本海に戻っていた。
北朝鮮はこの談話発表から間を置かず、6日早朝に短距離弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射した。今後も同艦の動きなどを口実に、ミサイル発射などの挑発行為を一方的に繰り返す可能性がある。
ロナルド・レーガンは米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を母港とし、米海軍第7艦隊所属の第5空母打撃群を率いる。作戦時は、ミサイル駆逐艦やミサイル巡洋艦、攻撃型原子力潜水艦などと船団を組んで航行する。朝鮮半島の有事が起きれば、北朝鮮攻撃の主力を担うことになる。
2017年11月、米国のトランプ政権(当時)は、ロナルド・レーガンを含む空母3隻を日本海に展開し、北朝鮮に最大限の軍事的圧力をかけた。
同艦が備える蒸気式カタパルトでは、60機以上の艦載機を短い間隔で発艦させることが可能だ。精密誘導弾を搭載する戦闘攻撃機「FA18スーパーホーネット」は、韓国の基地から発射される地対地ミサイルと共に、北朝鮮のミサイル発射拠点を先制打撃することが想定される。
北朝鮮情勢に詳しい峨山(アサン)政策研究院(ソウル)の車斗鉉(チャドゥヒョン)首席研究委員は、電子戦機「EA18Gグラウラー」が北朝鮮のレーダーや通信機器を妨害し、「短時間で北朝鮮軍の防空網をほぼ無力化する」と解説する。
金正恩朝鮮労働党総書記は、有事が起きれば首都平壌の地下に建設した指揮所に滞在し、その深さは100メートル以上との見方もある。米韓両軍の事情に詳しい関係筋によれば、ロナルド・レーガンの一部の艦載機には、地下指揮所を破壊する「バンカーバスター」と呼ばれる地中貫通型爆弾を搭載できるという。正恩氏は、米空母が体制の存続を脅かすと恐れている可能性がある。
この関係筋によると、北朝鮮では米空母が近海に展開するたびに、全軍が警戒態勢に入り、軍内部の通信が頻繁になる。「兵士らは毎回、かなり疲弊する」のだという。
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