<ウクライナ情勢まとめ>露、制裁で戦車やミサイル作れず 米財務省報告(10月16日)


<ウクライナ情勢まとめ>露、制裁で戦車やミサイル作れず 米財務省報告(10月16日)

ウクライナ北東部ハリコフ州の燃料貯蔵施設で、ロシアからの攻撃を受けた後に残骸で見つかったイラン製「シャヘド136」とみられる無人機(ドローン)の一部=2022年10月6日、ロイター

 ◇制裁、露軍の弱体化に効果と強調 米財務省

 米財務省は14日、半導体輸出規制などの経済制裁が効果を上げ、ロシアが戦車やミサイルなどの武器を作れなくなっているとの報告書をまとめた。制裁がロシア軍の弱体化に効果を発揮していると強調し、ロシア軍に軍事物資を供給する企業や民間人は米国籍でなくとも幅広く制裁対象にする考えを示した。報告書によると、2月の制裁開始以降、武器生産に不可欠な半導体の輸入は約7割減少。極超音速弾道ミサイルの製造がほぼ停止し、地対空ミサイルなどの生産工場が閉鎖された。【関連記事】ロシア、制裁で武器作れずソ連時代の在庫使用 北朝鮮にも供給依存

 ◇露軍の訓練所で乱射事件 11人死亡

 タス通信などによると、ロシア国防省は15日、ウクライナに隣接する西部ベルゴロド州の軍の訓練所で乱射事件があり、関係者11人が死亡し、15人が負傷したと発表した。乱射した2人は旧ソ連11カ国で構成される「独立国家共同体」(CIS)の加盟国の出身だと説明されているという。国防省の発表では、2人の実行犯はウクライナの前線への派遣に備えて訓練を受けていた志願兵たちに向けて乱射した後、反撃を受けて射殺されたという。【関連記事】ロシア軍の訓練所で乱射、11人死亡 CIS加盟国出身者が関与か

 ◇マスク氏、ウクライナへの衛星通信サービス継続を表明

 米宇宙企業「スペースX」を率いる実業家イーロン・マスク氏は15日、同社の衛星通信サービス「スターリンク」のウクライナへの無償提供を継続するとツイッターで表明した。マスク氏は前日に「無期限に資金を出し続けることはできない」とスターリンクによる支援中止を示唆していたが、1日で撤回した形だ。マスク氏は投稿で「スターリンクは損をしているのに、他の会社は税金から何十億ドルも受け取っている」と不満を述べた上で、ウクライナ政府への無償提供は続けるとした。【関連記事】マスク氏、ウクライナへの衛星通信提供を継続へ 中止示唆を撤回



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