「来夏までに〝ロシア敗北〟」ウクライナの情報当局が明言、国内の分裂も示唆 苦境のプーチン大統領、動員兵鼓舞も…攻撃はイラン頼み


「来夏までに〝ロシア敗北〟」ウクライナの情報当局が明言、国内の分裂も示唆 苦境のプーチン大統領、動員兵鼓舞も…攻撃はイラン頼み

ウクライナ国旗

【写真】ウクライナ軍の攻撃で破壊されたとするロシア軍陣地

キリロ・ブダノフ国防省情報総局長が自国メディアとのインタビューで、年末までにウクライナ軍が大きな進歩を遂げ、「重要な勝利になるだろう」と発言。それがヘルソンだと示唆した。

ヘルソン州は、ロシアが一方的に併合宣言し、戒厳令を導入した東・南部4州の一つ。米シンクタンク、戦争研究所は19日、ロシアが州都ヘルソンを含む広範囲からの撤退を計画し、撤退を正当化する情報発信しているとの分析を発表した。

英国防省も20日、ロシア軍が、ヘルソンが位置するドニエプル川西岸から東岸への大規模な撤退を検討している可能性を指摘。ただ、全ての主要な橋が損傷しており、簡易的な橋などに頼らざるを得ないとして、部隊や装備の移動には困難が伴うとの見方を示した。

ブダノフ氏はまた、「来年春の終わり、夏までに全てが終わるはずだ」との見通しを示し、「ウクライナは(ソ連から独立した)1991年の国境にまで到達することが重要だ」と発言。2014年にロシアに併合されたクリミア奪還の意欲を示したとみられる。

さらにブダノフ氏は、終戦後、ロシアからカフカス地方が分離し、その後ロシア連邦が崩壊するとの見方も示した。

苦境のプーチン大統領は20日、モスクワ南東のリャザニ州の軍演習場で、ウクライナでの軍事作戦に参加する部隊を視察した。4州での戒厳令導入を受け、自身が作戦の先頭に立つ姿を国民にアピールした形だ。

部分的動員については国民の不満が高まっている。動員回避のため数十万人が近隣諸国に出国したとされる。

ロシア軍の士気低下や兵器不足が指摘されるなか、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は20日、ロシアがイラン製ドローンを使っていると断定、イランの要員がクリミアでロシア兵に操縦訓練や技術支援を行っていると非難した。地対地ミサイルなど通常兵器も供与する恐れがあるとみている。

敗色漂うロシアだけに、何をやってくるか分からない。



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