ロシア当局は22日「ヘルソン市民と行政関係者は今日中にドニエプル川南岸に避難しろ」と命じて行政機関を全て閉鎖、市内に残るロシア軍兵士は私服に着替えて市街戦の準備を始めているらしい。

ドニエプル川北岸地域の戦線に大きな動きはなく、幾らかのロシア軍関係者と装備が北岸から南岸に後退しているのが全軍撤退からは程遠い

ロシア当局は22日「ヘルソン市民と行政関係者は今日中にドニエプル川南岸に避難しろ」と命じて行政機関を全て閉鎖、市内に残るロシア軍兵士は私服に着替えて市街戦の準備を始めているらしい。さらにウクライナ軍参謀本部は「ノーバ･カホフカ市内の医療施設から医師やスタッフを連れ去った」と言及しており、水力発電所を破壊して洪水を引き起こすための準備と映る。

出典：Google Map 南部戦線の戦況/管理人加工（クリックで拡大可能）

さらにウクライナ軍参謀本部は「ノーバ･カホフカ市内の医療施設から医師やスタッフを連れ去った」と言及しており、水力発電所を破壊して洪水を引き起こすための準備と映る。

ロシア当局は「前線の状況が緊迫してヘルソン市への大規模な砲撃が迫っている」と引き続き主張しているが、今のところドニエプル川北岸地域の戦線に大きな動きはなく、幾らかのロシア軍関係者と装備が北岸から南岸に後退しているのが確認されているものの全軍撤退からは程遠い。

出典：Slavyangrad 水力発電所が破壊された場合の浸水予測

この状況で水力発電所を破壊して洪水を引き起こせば、補給が切れた状態で北岸地域に多くのロシア軍兵士が取り残されるため一体何を狙っているのか論理的に説明するのは困難だ。

ヘルソン市から市民と行政関係者の避難が始まっているのは確実だが、本当にロシア軍は市民が避難したヘルソン市で市街戦を行うつもりなのだろうか？

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※アイキャッチ画像の出典：Минобороны России