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米軍採用を勝ち取ったボーイングのT-7A開発状況は芳しくなく、2022年後半に予定されていたマイルストーンCは2025年2月までずれ込むことが確定しており、初期作戦能力の宣言は2027年以降になる可能性が高い。
ボーイングとしてはKC-46Aの二の舞いだけは絶対に避けたいところだろう
ボーイングは2018年に米空軍と次期高等練習機=T-7Aの契約を締結、当初予定では2022年後半までに「マイルストーンC=量産段階に進むための審査」を達成、2023年に量産機(低率初期生産機)の引き渡しを開始する予定だったのだが新型の射出座席が設計通りに機能せず、マイルストーンCの達成は2025年2月までずれ込む予定で「初期作戦能力の宣言(当初予定2026年)」は2027年以降になる可能性が高い。
従来の射出座席は「対応できる体格条件の範囲」が狭いため、これが多くのパイロット候補を排除する要因になっていたのだが、T-7Aに搭載される新型の射出座席は「対応できる体格条件の範囲が広い」のが特徴で、これまで排除されていた小柄な女性もT-7Aなら「パイロット候補」として受け入れ可能だ。
しかし新型の射出座席はパラシュート展開時の減速が「パイロットの身体に危険を及ぼす」と判明、ボーイングは「夏(6月~8月)に改良した射出座席のテストを開始する」と述べていたが、現在のテスト開始は9月に変更されており、米空軍は2024会計年度に予定していたT-7Aの調達資金(3.2億ドル)を削減、再びT-38の維持に新たな資金を注ぎ込まざるを得ない状況(2024年も同機の主翼構造強化に1.25億ドルを支出予定)に陥っている。
このまま遅延を繰り返せば米空軍の高度な戦術訓練機(ATT)、米海軍の戦術的な代替航空機(TSA)とゴスホークの後継機(UJTS)の入札参加が怪しくなり、実用化が遅れれば遅れるほど潜在的な顧客(T-50やM-346)を競合に奪われるため、ボーイングとしてはKC-46Aの二の舞いだけは絶対に避けたいところだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Secretary of the Air Force Public Affairs
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