タス通信によると、ロシアが2014年に一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島の軍港セバストポリで29日、無人機や自律型潜水機による攻撃があった。
親ロシア派のラズボジャエフ市長は、ウクライナ軍によるものと断じた上で、「(2月のロシアによるウクライナ侵攻開始後で)最大規模だった」と指摘した。
セバストポリには、ロシア黒海艦隊の司令部がある。ロシア国防省は、無人機9機と自律型潜水機7機が攻撃で使用されたと発表。掃海艇などが損傷を受けたものの、無人機をすべて撃墜したと表明した。ラズボジャエフ氏は、ウクライナ側に被害状況や迎撃能力が漏れ伝わる恐れがあるとして、監視カメラの稼働停止を命じた。
国防省は、ウクライナで活動する「英国の軍事顧問」が計画したテロ攻撃だと主張。さらに、「英軍事顧問」は9月に起きたロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」の破壊工作にも関わっていると決め付けた。ロイター通信によると、英国防省の報道官は「途方もないうそだ」と述べ、関与を否定した。