かつてロシア軍に占領されていたウクライナ南部ヘルソン州の村(3日、AFP時事)
(写真:読売新聞)
ロシア国防省は11日、ウクライナ南部ヘルソン州の州都ヘルソンを含むドニプロ川西岸から東岸への露軍部隊の撤退が完了したと発表した。ウクライナの内務相顧問は、州都中心部にウクライナ軍部隊の一部が到着し、地元住民と抱擁する動画をSNSに投稿しており、ウクライナ軍による西岸の奪還が進んでいるとみられる。
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露国防省は11日午前5時に撤退が完了し、「すべての装備と兵士全員を移動させた」と主張した。9日の撤退命令から2日足らずで移動が完了したことになる。
ウクライナの地元メディアは10日、州都ヘルソンのテレビ局や電力施設が爆破されたと報じた。露軍はウクライナ軍が奪還した後もインフラ(社会基盤)を利用できなくする焦土作戦を展開し、地雷もしかけているとされる。露軍兵士がまだ残っているとの情報もある。
ウクライナ国防省情報総局は11日、SNSを通じ、ウクライナ南部ヘルソン州の州都ヘルソンがウクライナ軍の管理下に戻ったと宣言した。ロシアが一方的に併合したヘルソン州のうち、州都を含むドニプロ川西岸は約8か月ぶりにウクライナ軍が奪還する見通しになった。露軍に占拠された州都の奪還は初となり、プーチン露大統領にとっては大きな打撃となる。
ウクライナの内務相顧問は11日、州都中心部に到着したウクライナ軍部隊を大勢の地元住民が歓迎する動画をSNSに投稿した。ウクライナ軍南部方面部隊の報道官も11日の記者会見で「ヘルソンはウクライナのものだ」と述べた。ただ、露軍の抵抗を警戒し、奪還宣言は見送った。
これに先立ち、露国防省は11日、ヘルソン州のドニプロ川西岸から東岸への露軍部隊の撤退が11日午前5時に完了したと発表し、「すべての装備と兵士全員を移動させた」と主張した。9日の撤退命令から2日足らずで西岸地域を放棄したことになる。
一方、ウクライナの地元メディアは10日、州都ヘルソンのテレビ局や電力施設が爆破されたと報じた。露軍はウクライナ軍が奪還した後もインフラ(社会基盤)を利用できなくする焦土作戦を展開し、地雷もしかけているとされる。