台湾メディア、日本人の74%は台湾有事への自衛隊派遣に反対している

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台湾では国民の約58%が「中国軍の攻撃を受ければ日本が自衛隊を派遣してくれる」と回答しているが、台湾メディアは13日「台湾が中国に攻撃されても日本人の74%は自衛隊が米軍と一緒に中国軍と戦うことに反対している」と報じて注目を集めている。

日本人は台湾を称賛して愛しているが、リスクがある場所に自衛隊を送る考えはないので台湾に対する日本人の態度にはギャップがある

米政府が運営するVoice of Americaは先月「台湾有事に対する日本の態度は海外向けと国内向けで大きく異なり、口では台湾有事を心配しても実際の戦いには参加しない可能性がある」と指摘していたが、台湾メディアは13日「台湾が中国に攻撃されても日本人の74%は自衛隊が米軍と一緒に中国軍と戦うことに反対している」と報じて注目を集めている。

台湾メディア、日本人の74%は台湾有事への自衛隊派遣に反対している

出典:内閣官房内閣広報室

VOAの主張を要約すると日本と台湾の間に正式な同盟関係はないものの伝統的に両国関係は良好で、特に安倍首相と蔡総統の努力によって互いを「基本的価値を共有する重要なパートナーだ」と呼ぶまでに関係を強化、中国の急速な軍拡に警鐘を鳴らし防衛費の引き上げに尽力し、首相を辞任後も「台湾有事は日米同盟の有事だ」と主張してきた。

さらに岸田首相もFT紙のインタビューに対して「日本は東アジアで発生するあらゆるシナリオに備えなければならない」と明かし、5年以内にNATO基準に準じて防衛費をGDP比2.0%まで引き上げると公言しているため米国や台湾では「日本が台湾有事に自衛隊を派遣するだろう」と考えているが、VOAの取材に答えた上智大学の中野教授は「集団的自衛権を解禁した安倍首相は海外向けと国内向けで異なる説明を行ったため、この問題は未だに議論を呼んでいる」と訴えている。

台湾メディア、日本人の74%は台湾有事への自衛隊派遣に反対している

出典:Rikujojieitai Boueisho/CC BY-SA 3.0

上智大学国際教養学部の中野教授は「安倍首相や右派陣営は米国や台湾に対して集団的自衛権を行使する用意がある言及し、台湾有事を日本の有事とまで言っているが、これは非常に極端な意見で日本でもそれほど取り上げられられたり議論されていない。2015年に集団的自衛権行使の容認を強行した際も『日本を守るための抑止力の強化に繋がる』と説明したが、海外の戦争に参加するためのトリガーになるとは説明していなかった」と主張。

テンプル大学ジャパンキャンパスのキングストン教授は「台湾人が日本に敬意を払っているため日本人も台湾を称賛して愛しているが、リスクがある場所に自衛隊を送る考えはないので台湾を称賛する日本人の態度にはギャップがある。ワシントンの人々は日本が台湾有事に介入することを期待しているし、自民党の指導者も介入すべきだと考えているが肝心の国民にはその気がなく、安倍首相や自民党と統一教会の関係が問題になったため安倍の遺産は全てマイナスに働く」と述べている。

台湾メディア、日本人の74%は台湾有事への自衛隊派遣に反対している

出典:海上自衛隊

そして台湾メディアが取り上げた新聞通信調査会の世論調査(18歳以上の5,000人に質問書を配布/2,993人が回答)はVOAの指摘通りの結果を示しており、中国が台湾を軍事的に攻撃した際「自衛隊が米軍と一緒に中国軍と戦うこと」について賛成・どちらかと言えば賛成と回答したのは計22%、反対・どちらかと言えば反対と回答したのは計74%で、米軍の後方支援や在日米軍基地の使用についても賛否(数字不明)が割れたらしい。

因みに台湾民意基金会が昨年10月に実施した世論調査では台湾人の約58%が「中国軍の攻撃を受ければ日本が自衛隊を派遣してくれる」と、今年8月に実施した世論調査では台湾人の約60%が「台湾有事の際に日本は防衛に必要なあらゆる装備や物資を支援してくれる」と回答、中国の軍拡に危機感を抱くオーストラリアでも台湾有事について国民の約半数が「必要に応じて自国軍を派遣すべきだ」と回答しており、何とも考えさせられるものがある。

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※アイキャッチ画像の出典:ロッキード・マーティン

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