ゼレンスキー大統領、ロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ

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ゼレンスキー大統領は「ロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ」と主張して和平交渉を否定、米軍のミリー議長も「ウクライナもロシアも軍事的手段で政治目標を達成する見込みなく、お互い掲げた目標達成に夢中になっている」と述べた。

ロシアが軍事的手段で政治目標を達成するのは限りなく不可能、ウクライナも全ての占領地域を解放するにはロシア軍の崩壊が必要

ウクライナとロシアの約1年に及ぶ戦争は互いに軍事的な決定打に欠け、和平交渉のテーブルに着く条件(宇:占領地域からロシア軍撤退/露:クリミアを含む併合した4州の承認)も両国間で大きな隔たりがあり、この溝を埋めるためには譲歩を必要としている。

ゼレンスキー大統領、ロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ

出典:PRESIDENT OF UKRAINE

BBCの取材に応じたゼレンスキー大統領は「予想されたロシア軍の攻撃が幾つかの方向で始まっている。西側諸国の提供する武器があれば反撃準備が整うまで抵抗できるが(提供までに)時間がかかりすぎる。近代的な武器は平和を加速させことができロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ」と語り、和平交渉についても「領土問題で妥協すれば国家は弱体化するしかない。妥協そのものが問題なのではなく我々も日々の生活で妥協を繰り返している。問題は誰と交渉するかでプーチンとの間には信頼関係がないのでダメだ」と主張。

つまり主権に関わる領土問題以外なら譲歩も可能だと示唆したものの「信用できないプーチン大統領とでは交渉にならない」という意味だが、この問題について米軍のミリー統合参謀本部議長も興味深い発言を行っている。

ゼレンスキー大統領、ロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ

出典:Public domain

Financial Timesの取材に応じたミリー議長は「ロシアが軍事的手段で政治目標を達成するのは限りなく不可能で、ロシアがウクライナを乗っ取るのは絶対にあり得ない。ウクライナも全ての占領地域からロシア軍を追い出すのは非常に困難だ。可能性は0ではないものの、、、本当に難しく、これを実現するにはロシア軍の崩壊が必要になる。お互い自分達が掲げた目標達成に夢中になっているため和平交渉を始める気はないだろう」と述べた。

さらにミリー議長は「この侵略戦争は第二次大戦の教訓に基づき毅然した対応や抑止力・軍事力で阻止しなければならないが、核兵器を保有する大国が相手なのでエスカレーションの管理には細心の注意を払わなければならないし、同時に国際秩序に基づく原則も守らなければならない」と付け加えている。

ゼレンスキー大統領、ロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ

出典:Photo by John Hamilton

つまり互いに軍事的手段で政治目標を達成する見込みがないまま「戦いが続く」という意味で、国際秩序に基づく原則を優先させウクライナが要求する通常兵器を供給すれば「ロシアを占領地域から追い払うことも可能」だが、プーチン大統領を政治的に追い詰め過ぎると核兵器使用の可能性があるためエスカレーションの管理=戦場に決定的な違いをもたらす通常兵器提供を慎重に見極める必要があり、戦術核兵器が使用される状況だけは作りたくないのだろう。

ここから先は「NATOとロシアの核戦争に発展する」という比較的シンプルな主張が多いが、ウクライナに対するに戦術核兵器の使用が「なぜ核戦争に発展するのか」を明確に説明してくれる記事に出会ったことがなく、個人的に「NATOが恐れているのは戦術核兵器が使用された後の状況」だと思っている。

ゼレンスキー大統領、ロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ

出典:Kremlin.ru/CC BY 4.0

NATO加盟国との間に干渉地帯が欲しいだけのロシアが「ウクライナで核兵器を使用するわけがない」というもの可能性の1つだが、欧米諸国の支援を受けるウクライナとの戦いをロシアは「NATOとの代理戦争」だと主張しており、欧米諸国がウクライナにATACMSや戦闘機を提供してロシア軍が決定的な敗北を喫すると「戦術核兵器の使用に踏み切る」というもの可能性の1つだ。

ロシアは低出力の戦術核兵器を何発か撃ち込みウクライナ人が引き下がることを期待するかもしれないが、核兵器の脅威を現実のリスクだと受け止めてウクライナ人が和平交渉に応じるか、低出力の戦術核兵器ぐらいで国全体や軍が壊滅するわけがないので抵抗を続けるかはやってみないと分からない。

ゼレンスキー大統領、ロシアが理解する唯一の言語は武器のみだ

出典:Vitaly V. Kuzmin / CC BY SA 4.0

ここまで戦いがエスカレーションしてウクライナ人が抵抗を諦めない場合、ロシアの政治体制を守れる最後のカードは戦略核兵器だけで、このエスカレーションはウクライナに向かうのではなく「武器や物資を支援する欧米」に向けられる可能性が高く、ここまで来ると軍事的な次元ではなく欧米とロシアの政治的もしくはイデオロギー的な対立=拳を先に降ろした方の原理原則が崩れるため「全人類の命」をベットした究極のゲームになるだろう。

勿論、ここまで戦いがエスカレーションまでに様々な分岐点があるため異なる結果に辿り着く可能性もあるが、ミリー議長が「核兵器を保有する大国が相手なのでエスカレーションの管理には細心の注意を払わなければならない」と述べているのは、どこまでプーチン大統領を政治的に追い詰めても大丈夫か見極めているという意味だと個人的に解釈している。

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※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE

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