北欧4ヶ国が空軍戦力の統一運用で合意、欧州の大国に匹敵する運用規模

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ロシアの脅威を目の当たりしたスウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークは空軍の統一運用で合意、デンマーク空軍のヤン・ダム少将は「北欧4ヶ国の統合された空軍戦力の規模は欧州の大国に匹敵する」と述べている。

統一された指揮下での作戦運用が「直ぐ実現する」という意味ではなく、これを実現するには相当時間がかかる

スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークはウクライナ侵攻をきっかけに「ロシアの脅威」を再認識、4ヶ国の空軍関係者は昨年11月「より緊密な領空保護に関する協力関係」を話し合い、今月16日に在独米軍基地があるラムシュタインで「北欧の統合された防空体制構築」に関する意向表明書(LOI)に署名したらしい。

統合された防空体制の詳細は明かされていないが、LOIに署名したデンマーク空軍のヤン・ダム少将は「北欧4ヶ国の統合された空軍戦力の規模は欧州の大国に匹敵する」と主張しており、今回の合意について海外メディアは「統一された指揮下で約250機の戦闘機を運用することが目的だ」と報じている。

フィンランド空軍はLOI署名に関するプレスリリースの中で「4ヶ国はシームレスな協力とあらゆる状況下での共同作戦能力を構築する。この土台となる北欧に適した航空作戦のコンセプトを4つの指針に基づき共同策定する」と述べており、4つの指針とは「航空作戦に関わる指揮・計画・実行の統合」「柔軟で持続可能なサポート体制」「共有された空域の状況認識」「空軍の合同訓練・演習」で、この辺りの話が「北欧4ヶ国の空軍戦力を統一運用」という表現の元になっているのだろう。

北欧4ヶ国が空軍戦力の統一運用で合意、欧州の大国に匹敵する運用規模

出典:SAAB グリペンC

因みに北欧4ヶ国はNATOに加盟しているノルウェーとデンマーク、加盟していないフィンランド(加盟濃厚)とスウェーデン(加盟できるか未知数)に分かれるが、後者の2ヶ国はNATOの作戦運用に大きく貢献する国=Enhanced Opportunities Partners(EOP)の地位を与えられているため「相互運用性を強化する取り組み」が実施されており、今回の合意は「EOPと内容が重複している」という指摘もあるものの、ヤン・ダム少将曰く「領空監視をもっと統合して、互いのレーダーシステムが取得したデータを4ヶ国で共有できるかどうか確認したい。現在の我々は(こんなことすら)行っていないのだ」と述べている。

つまり今回の合意は「NATOの相互運用性よりも高度で緊密なものになる可能性を秘めている」と解釈できるが、統一された指揮下での作戦運用が「直ぐ実現する」という意味ではなく、これを実現するには相当時間がかかるはずだ。

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※アイキャッチ画像の出典:Lockheed Martin

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