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座礁し自力航行不能となった護衛艦いなづま=2023年1月10日午後4時38分、山口県周防大島町沖、朝日新聞社ヘリから、堀英治撮影
山口県周防大島沖で1月、海上自衛隊の護衛艦いなづまが座礁し、自力航行できなくなった事故で、防衛省は9日、原因は人為ミスだったとの調査結果を発表した。現場海域に浅瀬があるとの認識が艦長らになく、安全確認も不十分だった。
【写真】座礁し自力航行不能となった護衛艦いなづま。後方は救助支援の輸送艦しもきた=2023年1月10日午後4時35分、山口県周防大島町沖、朝日新聞社ヘリから、堀英治撮影
事故があったのは1月10日。調査結果によると、いなづまはこの日午前、瀬戸内海で実施中だったエンジン試験の途中、艦長の判断で急きょ予定と異なる航路に変更した。だが、艦長らには向かった先に浅瀬があるとの認識がなく、海図でも安全を確認しなかった。広島湾に向け最大速力約30ノットの試験航行を開始した後、浅瀬にそのまま乗り上げたという。
艦艇の航行にあたっては、事前に乗員が集まり、海図を確認して準備することを内規が義務づけているが、実施していなかった。同艦が昨年11月から定期検査を受けており、業務が忙しかったことから乗員の休養を優先していたという。
事故でけが人は出なかったが、艦の前後が損傷し、艦を推進するプロペラなどが使えなくなった。修理には数年かかり、約40億円が必要とみられるという。
海自トップの酒井良海上幕僚長は9日の会見で、艦長の指揮監督の不適切さが大きな要因と指摘し、艦長を養成するプロセスを見直すなどの再発防止策に言及。「基礎的事項をおろそかにし、いくつものエラーを重ねた。慢心することがないように運航従事者の意識の徹底を図っていきたい」と述べた。(成沢解語)
朝日新聞社
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