「100万分の1の確率」で四つ子が自然分娩で出産=韓国


「100万分の1の確率」で四つ子が自然分娩で出産=韓国

左側から四つ子の長女・理知(リジ)、次女・禄施(ロクシ)、長男・備前(ビジョン)、三女・説録(ソロク)。両親のソン・リウォンさんとチャ・ジヘさんはそれぞれ格別の意味をこめて名前を付けた。[写真 SKオン]

夫婦は当初、分娩予定日(5月10日)より2カ月ほど早い3月16日に四つ子に会った。胎名はチャルトッ・コントッ・クルトッ・ホットギ。体重0.9グラムで最も小さく生まれた第一子が先週元気に退院してはじめて6人家族がそろった。

昨年、韓国の合計特殊出生率が歴代最低の0.78人を記録するなど少子化問題が国家的課題に浮上している中でソンさん夫婦の四つ子誕生の便りはとりわけ格別だ。中でも、仕事の心配なく妊娠・出産に対する会社の配慮と支援も夫婦にとって大きかったという。

夫婦が子どもを持つことにしたのも、コンサルティング会社に通っていたソンさんがSKオンに離職したことが契機になった。ソンさんは2020年結婚後、妻の妊娠を一緒に準備をしていたが、業務が忙しくてなかなか意欲が出なかった。そうしている間、昨年6月にSKオンへの離職が確定して妻のチャさんと難妊病院を訪れた。その3カ月後、夫婦に贈り物のような四つ子妊娠の便りが届いた。だが、心配も先立った。ソンさんは「『貯金もなく共稼ぎは続けなければならないが子ども4人をどうやって育てたらよいのか』という現実的な悩みだった」と回想した。実際、妊娠期間には検診も多く、それぞれ0.9~1.3キロで生まれてきた子どもたちが安定的に成長するまで少なくない費用かかった。

幸い、会社が提供する医療費支援福祉制度がソンさんの負担を減らした。同社の柔軟勤務システムも一助となった。妻のチャさんは「高危険妊婦なので病院に頻繁に通っていたが、そのたびに夫が会社の顔色をうかがうことなく付き添ってくれた」と話す。

夫婦は四つ子にそれぞれ長女・理知(リジ)、次女・禄施(ロクシ)、長男・備前(ビジョン)、三女・説録(ソロク)と名付けた。

それぞれ知を治める学者、幸福を施す医師、前を見通す経営者、言葉を記録する弁護士になってほしいという両親の願いを名前に込めたとソンさんは笑って紹介した。

SKオンはこの日、ソンさん夫婦の四つ子の出産の便りを社内放送で知らせて祝った。ソンさんの同僚が社内放送チームに情報提供して四つ子出産が会社に伝えられた。SKオンはソンさんのジレンマを聞いて、出産記念プレゼントに育児ヘルパーを支援することにした。

ソンさんは「SKオンに来て妻が妊娠を決心し、福祉制度のおかげで負担もかなり軽くなったので、会社が産んだ四つ子と言ってもいいと思う」と感謝のメッセージを伝えた。チャさんも「大きな心配なく妊娠し出産することができるように配慮してくれる組織文化と制度が一番重要だと思う」とし「子どもたちが健やかに育つよう頑張りたい」と話した。



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