ロシア軍機4機、ウクライナ国境付近で墜落か


ロシア軍機4機、ウクライナ国境付近で墜落か

ロシア軍のヘリコプターと戦闘機合わせて4機が墜落したとみられることがわかった

【画像】「Su34」が墜落して上空にあがる煙

報道によれば、西部ブリャンスク州で戦闘機「Su34」「Su35」各1機とヘリコプター「Mi8」2機が墜落した。

これまでにロシア領で同時に複数のロシア軍機が墜落した前例はない。アナリストらは、ロシア軍が遠距離からの誘導爆弾を多用していることを受け、ウクライナ軍が対空防衛線を前進させた可能性を指摘する。

ウクライナ空軍の報道官は14日、ロシア空軍がほぼ連日、ブリャンスク州から誘導爆弾による攻撃を繰り返していると語り、今回もロシア軍機が「平和的な民間人」を爆撃しようとしたが「何らかのトラブル」に遭遇したとの認識を示した。ウクライナ側の防空網が関与したかどうかには言及しなかったものの、ロシア軍機にとって「暗黒の日」になったと主張した。

SNS上で位置情報が確認された動画には、国境から約50キロのブリャンスク州クリンツィでヘリコプターが少なくとも1機、墜落する場面が映っている。同州のボゴマス知事は、ヘリコプターが墜落して民間人1人が負傷したことを認めたが、原因には言及しなかった。

クリンツィから約25キロ離れた村で航空機1機が墜落し、黒煙が立ち上る場面の動画も確認された。

またロシア国営タス通信は、ヘリコプターが空中で爆発する動画を公開し、1機のSu34が墜落したことを確認した。やはり原因は示していない。

墜落についてロシア国防省からのコメントはないが、SNS「テレグラム」上ではロシアの非公式チャンネルが、ロシア軍機にとって昨年3月以降で最悪の日になったと伝えた。

ロシア紙コメルサントは4機の墜落を伝えたうえで、ほかにも複数のヘリコプターが撃墜された可能性があると報じた。

同紙によれば、戦闘機はウクライナのチェルニヒウ州を爆撃する予定だった。ヘリコプターは戦闘機が敵に撃墜された場合に備え、乗組員救助などの支援を想定して派遣された。4機はいずれも帰還せず、パイロットらは死亡したという。

この報道の真偽は確認されていないが、テレグラムには「慎重に計画されたウクライナ側の作戦」を指摘する投稿もあった。チェルニヒウ州から発射されたロケット弾がほぼ国境まで到達しているとの情報も書き込まれた。

ロシアの軍事ブロガーらによれば、ウクライナ軍はロシア軍機の出発時刻やルートを把握していた可能性がある。墜落したMi8のうち1機は高度な電子妨害装置を搭載していたとの情報もあり、ロシア内部では特殊な機体をウクライナ防衛線の近くへ送り込んだことを「愚の骨頂」と批判する声も上がっている。



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