【06月08日 KOREA WAVE】韓国でマンションの駐車場不足が入居者同士の対立から深刻な社会問題へと発展している。現在の駐車場設置基準が現実に合わず、トラブルの原因となっているためだ。
慶尚北道慶山市(キョンサンブクド・キョンサンシ)のあるマンションでは、住民ボランティアが駐車規則と取り締まりに当たっているものの、1世帯あたり2〜3台の車を所有する現実では効果が薄い。
マンション生活支援アプリ「アパートアイ」によると、昨年4月からの1年間に寄せられた約10万件の苦情のうち33%が駐車関連で、2年連続で最も多かった。主な内容は、駐車スペースの不足、二重駐車、外部車両の無断駐車。駐車難は暴力や違法駐車、緊急出動の妨害など社会問題へと波及している。
根本的な原因は1996年に導入された「1世帯につき1台」の駐車場設置基準が以後30年間にわたって維持されていることにある。この間、国内の自動車登録台数は6倍以上に増加した。
共同住宅管理情報システムによると、全国の300世帯以上の共同住宅773カ所のうち、駐車スペースが登録車両数を上回るのは435カ所だけ。大手建設会社は基準以上の駐車スペースを確保して販売戦略に活用しているが、小規模な団地や専有面積60平方メートル以下の住宅では対応が遅れている。
国会では地域ごとの自動車登録数や駐車需要を反映して駐車場設置基準を強化する住宅法改正案が発議された。人口50万人以上の道庁所在地には広域市レベルの駐車基準を適用する案も検討中だ。
与党「共に民主党」のチョン・ドンヨン議員は「駐車基準が変わっていないのは行政の職務放棄だ。法改正を通じて国民が正当な住居権と駐車権を享受できるようにしたい」と述べた。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
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