ジャニーズ事務所(2019年撮影)
毎夏恒例の「24時間テレビ 愛は地球を救う」(日本テレビ系)の放送まで3カ月を切った。2023年は8月26~27日に放送される。
【写真】メインパーソナリティー就任を報告する「なにわ男子」
例年、番組のメインパーソナリティーにはジャニーズ事務所所属のタレントが起用されてきた。今年は「なにわ男子」が抜擢されている。
だが故・ジャニー喜多川氏の性加害疑惑を受け、今年の同番組に対してはツイッターで「24時間テレビを見ること自体がジャニーズ事務所を擁護してることになるから今後絶対見ない」「とりあえず企画練り直してJなしで仕切り直しては?」などと、同事務所所属タレントの起用に異論が噴出している。J-CASTニュースはメディアエンターテインメントを研究する同志社女子大学の影山貴彦教授に、ジャニーズ事務所は何をしていくべきなのかについて意見を求めた。
■「テレビ局としての主体性があまり感じられない」
まず、影山氏はジャニーズ事務所の現状を語る際には、それを取り巻くメディアもあわせて語るべきだと指摘した。
「ジャニーズ性加害疑惑に対する各テレビ局のスタンスがそろそろ出そろってまいりました。それらを報じるニュースを見て気付くのは『推移を見守っていきたい』といった、局としての主体性があまり感じられない表現が目立つことです。自分たちで積極的にジャニーズ事務所に問題を解決していくよう働きかけようとしないのは、第三者委員会を置こうとしない、そもそも問題解決に消極的な姿勢を見せている事務所と合わせ鏡だと言えるでしょう」
続けて、影山氏はジャニーズ事務所の現時点における姿勢の問題点を指摘した。
「5月30日時点での話ですが、膿を出し切るという姿勢を事務所がどうにも見せていないのが1番の大問題だと思います。そして、テレビを中心として、メディアがそれに加担している構造があります。時間さえ経てば何事もなかったかのように乗り越えられるのではないかと、事務所やテレビ局が思っている可能性は否定できません。このような展開は決して褒められるものではありませんが、確率としてそうなってしまう可能性が高いように感じます」