豪国会、セクハラに揺れる 議員が被害訴え、氷山の一角か


豪国会、セクハラに揺れる 議員が被害訴え、氷山の一角か

15日、キャンベラのオーストラリア上院で発言するリディア・ソープ議員(豪国会提供の動画より)(AFP時事)

 潜在的な被害もあるとみられ、豪国会は根深い問題を突き付けられた。

 野党・自由党のデービッド・バン上院議員(58)が14日に議場で、2019年に起きた女性スタッフに対する性的暴行事案を取り上げたところ、無所属のリディア・ソープ上院議員(49)が突然遮り「この人は私にセクハラをした。加害者が暴力を語るのは不快だ」と激高した。だが、不規則発言に当たるとして撤回させられた。

 翌15日、ソープ氏は正式に発言の機会を与えられ「性的な言葉を浴びせられたり、人目に付かない階段の吹き抜けに押しやられて不適切に体を触られたりした」とセクハラ被害の詳細を説明した。これに対し、バン氏は「でっち上げだ」と全面的に否定した。

 この後、自由党のアマンダ・ストーカー元上院議員(40)が「在職中に2度、バン氏からお尻をもまれた」と訴える声明を発表。バン氏は「記憶にない」と反論したが、自由党のダットン党首は15日、「被害情報が寄せられている」と述べ、バン氏を院内会派から除籍した。

 議員やスタッフを対象に21年に行われた調査では、約3人に1人がセクハラを経験したと回答した。ソープ氏は「私と同様の経験をしても、立場上、言い出せない人たちがいるのを知っている。国会は安全な場所ではない」と主張している。 



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