「ABC予想」の証明理論、欠陥見つけたら1.4億円 実業家が発表

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京都大数理解析研究所の望月新一教授=京大提供

【図解】ABC予想は整数の大小についての難問

 論文の正しさを確かめる長い検証を終え、2年ほど前に出版された理論の「欠陥」を探せというものだ。数学史上、極めて異例の賞金が登場した。

 賞金を手にする条件は、望月さんの理論の間違いを指摘した論文が査読付きの専門誌に掲載されていること。掲載誌は、過去10年に数論幾何の論文が10本以上掲載されている専門誌とした。審査は非公開で、川上さんが数学者の意見を元に独自に判断する。賞金は川上さんがポケットマネーから出すという。

 数学の賞金としては、超難問「リーマン予想」など未解決の7問に1問100万ドルがかけられた「ミレニアム問題」が有名だ。ただ、一度認められた証明に対して、多額の賞金がかけられるのは過去に例がない。

 対象となる理論は、望月教授が約20年かけて1人で築いた「宇宙際(うちゅうさい)タイヒミュラー(IUT)理論」。足し算やかけ算をする世界(=宇宙)を縦横無尽につなげ(=際)、数を自在に行き来させるという斬新なアイデアだ。ABC予想を解決したとして2021年春、論文が7年半の検証を経て国際専門誌に載った。

 ところが、「異世界から来た」と言われた理論は当初、奇抜さと難解さから多くの数学者が大意さえつかめなかった。出版前から異例の勉強会が開かれ、解説論文も次々出たが、習得の壁は高く理解者は増えなかった。

 「数学者が理解できる形での書き換えが待たれている最も悪名高いのがABC予想の証明だ」。米数学者は昨年末、数学界の空気感を学術誌のコラムでそう指摘した。

 著名な数学者が「修正不能な飛躍がある」と理論に疑問を投げかけたことも追い打ちをかけた。「ABC予想は京都では定理だが、それ以外では予想である」と皮肉を言う数学者もいた。

朝日新聞社

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