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撮影に成功したヒグマ「OSO18」の姿=北海道標茶町、同町提供
北海道東部で牛を襲い続ける通称「OSO18(オソ)」は、なぜ捕まらないのか。専門家に話を聞くと、いくつかのポイントが見えてきた。
【動画】オソにおびえる北海道東部、被害地域を訪ね歩いた
標茶町と隣接する厚岸町の両町では、オソによる被害がこれまで66件確認された。死んだ牛は32頭にのぼり、畜産被害だけでも約2千万円を超える。
地元の対策会議のメンバーで、知床で長年にわたりヒグマの調査や研究に関わるヒグマの会・山中正実理事は、オソの警戒心の高さを特徴にあげる。
「牛など大型の獲物は1回では食べきれないから、獲物の場所に居着き、執着するのが普通。本来ならそこで仕留めれば終わるはずだが、オソはすぐにいなくなる」。箱わなにかからないことや人が荒らした現場には戻ってこないことからも、人への警戒心の高さがうかがえるという。
山中氏は、地域の環境的な状況も影響しているとも指摘。被害が起きている地域は牧草地に森林が入り組み、丘陵地になっているため、「どのようにしてオソが動いているのかが分からない」と話す。
道東部は、道内の他の地域と比べて積雪期間が短いことも要因とされる。雪深い地域に比べると、積雪が遅く溶けるのが早く、足跡が残る期間が短くなって追跡が難しいためだ。
また、これまでは最初の被害から1週間以内など立て続けに起きていたが、今年のオソは1カ月以上身を潜めている。オソよりも大型のオスが来たことで、例年通りの動きにならなかったのではとの指摘が上がるが、実際のところはわからない。
そもそも、山中氏は「ヒグマにとって家畜は食べるものではなかった」と話す。しかし、オソに関しては「事故で死んでしまった牛を食べるなど、味を覚えてしまったのではないか」と分析する。
そのうえで、こう危惧する。
「大規模な放牧での牛の管理や死体処理の徹底をしなければ、家畜をエサとして認識するヒグマが他にも現れないか」(古畑航希)
朝日新聞社
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