「大人に言われたこと」をしていたアイドル時代 元AKB48がメキシコ移住で気付いた「自分らしさ」

AKB48時代にメキシコドラマ出演

かつて世間を騒がせた「AKBで一番の美女」として知られ、ファンからは親しみを込めて“あんにん”と呼ばれていた入山杏奈。彼女は現在、日本とメキシコの2つの拠点で生活しています。入山はAKB48時代の2018年にメキシコに渡り、現在ではすでに6年目を迎えています。彼女がメキシコでの生活を通じて自分らしさを見つけたきっかけについて話を聞きました。

メキシコとの出会い

「そうやって生きていいんだ」――。入山は、自分が愛しいと感じるメキシコについて語ると止まらないようです。彼女の目からも分かるほど、その輝きは伝わってきます。

入山は2010年からAKB48の一員として活動していましたが、昨年の3月に卒業しました。メキシコとの出会いは在籍中の2018年で、彼女はメキシコのドラマに出演する機会を得ました。

「メキシコとの出会いは突然訪れました。その時はメキシコについて何も知らなかったんです。砂漠とテキーラくらいのイメージしかなかったんですよ(笑)。でも、行ってみようかな、ちょっと違った経験をしてみたいなって思っていたんです」と入山は振り返ります。

メキシコと言えば、ドラマや映画の影響もあり、麻薬組織のイメージもあります。最初は不安な気持ちもあったそうですが、一度行くと決めたら「楽しみ」の気持ちが勝っていたそうです。

メキシコドラマへの出演

入山が出演したドラマは『L.I.K.E.』であり、彼女は日本からの転校生役を演じました。「キャラクターとしてはミステリアスな存在でした。メキシコのプロデューサーとの面談の際、『スペイン語を勉強する必要はないよ』と言われました。それを信じてほとんど勉強せずに行ったので、着くと周りの人たちが何を言っているのか全く分からなかったんです」と入山は当時のことを振り返ります。

入山はメキシコで用意されたという通訳の日本語がほとんど通じなかったそうです。最初は通訳機を使用して周囲の生徒と会話する役柄でしたが、「役が進んでいくにつれて、ほとんどスペイン語を話す役になってしまいました。終盤では私の役に重要なシーンがあるため、長い台詞を覚える必要もあったのですが、追いつかない状況になってしまいました」と彼女は当時の苦労を語ります。

どんなに大変でも、入山は決して弱音を吐きませんでした。「私はメキシコ漬けにしたいと思っていたから、AKBのメンバーや友人たちには自分から連絡を取りませんでした。ただし、心が限界に達したこともあったんです」と入山は明かします。

「連日、休憩もなく撮影が進められていたので、限界に達してしまって……。『もう無理だ』と感じてスタジオから逃げ出しました(笑)」

彼女は現地のスタッフに不満を抱いていたわけではないのです。当時の入山は自分自身に対して怒りを感じていたのです。

「セリフに詰まってしまい、カメラが回っている前で『ダメだ』と思ってしまいました。その時、監督が助けに入ってきて『杏奈は素晴らしい演技をしてるよ! みんな拍手をお願い』と言ってくれたんですけど、その環境が私にとってはつらくなりました。どうしようもないと思って逃げ出してしまいました。その日はそのまま帰ってしまったんです」と振り返る彼女は、懸命に努力しました。次の撮影では完璧に役を演じることができました。分からなかった言語も独学で覚えていったのです。入山は「生きるか死ぬかの選択でした(笑)」と笑って話してくれました。

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