プリゴジン氏が「墓から復讐」の糸口か
ロシアの民間軍事会社であるワグネルの創設者であるエフゲニー・プリゴジン氏と共に乗っていた小型機が墜落したことを受け、不穏な空気が流れています。親露派のメディアによると、プリゴジン氏の死亡時に発動する「行動計画」が存在すると報じられています。この計画では、ウラジーミル・プーチン大統領の秘密を暴露する可能性も指摘されており、プーチン大統領の「墓の向こうからの復讐」の始まりかもしれません。
ワグネルの対応策と「プランB」「プランC」
ロシアの民間軍事会社であるワグネルは、創設者のプリゴジン氏が常に最前線に立ち、命を危険にさらしていることから、幹部が死亡した場合の対応策を用意していたとされています。今回の小型機の墜落で亡くなったプリゴジン氏と共同創設者であるドミトリー・ウトキン氏に関して、「彼らが死亡した場合は、直ちにアルゴリズム(手順)が開始される」と報道されています。具体的な計画内容は明らかにされていませんが、「プランB」や「プランC」などが存在する可能性も考えられます。
プーチン氏の評判を傷つける漏洩計画?
英国の新聞など複数のメディアは、ロシアの人権活動家であるウラジーミル・オセチキン氏周辺の情報として、ワグネル側がプーチン氏個人の評判を傷つけるための機密情報を漏洩する計画を暗示していると報じています。
「プーチンの料理人」として知られるプリゴジン氏は、プーチン氏の裏表を知り尽くしているとされており、「暗部」が明らかになる可能性もあるとされています。この情報が漏洩すれば、プーチン大統領だけでなく、ロシアの政治情勢にも広範な影響を及ぼす可能性があると英国のデーリー・エクスプレス紙は指摘しています。
ロシアの反体制派武装組織が報復を促す
ウクライナで戦うロシアの反体制派武装組織は、ワグネルに対して報復を促しています。ロイター通信によると、ロシア義勇軍の司令官はワグネルの兵士達に向けて動画を投稿し、「ロシア国防省の「番犬」として働くか、報復するのか、真剣に選ぶ時が来た」と強調し、「報復するためにはウクライナ側に寝返る必要がある」と呼びかけました。
米国防総省の報道官は、プリゴジン氏への注目について、「真の脅威は組織自体だ」と述べています。
中村名誉教授が動きを注視
筑波大学の中村逸郎名誉教授は、「『行動計画』は、プリゴジン氏が昨年国防省に対して批判を始めた時点で存在していた可能性もある」と述べました。また、ロシアでは追悼集会が計画されているとの情報があり、一般市民も巻き込まれつつ、プーチン政権に対する非難や打倒の動きが強まると予想されています。また、ベラルーシにいるワグネルの戦闘員の動きも注目されています。
ソース:Yahoo!ニュース