関東甲信、午後「ゲリラ雷雨」に厳重警戒 – 急な大雨・落雷・突風のおそれ(7月9日)

今日9日(水)の午後、関東甲信地方では大気の状態が非常に不安定になる見込みです。高気圧に覆われ強い日差しが照り付け気温が上昇していることに加え、暖かく湿った空気が流れ込むためです。今は晴れている地域でも天気が急変し、局地的に雷を伴った非常に激しい雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」となる可能性があります。空模様の変化、特に黒い雲の接近、ゴロゴロという雷鳴、急な冷たい風には十分ご注意ください。

関東甲信地方の現在の空模様を示す気象衛星画像または天気図関東甲信地方の現在の空模様を示す気象衛星画像または天気図

山沿いで雨雲発生、平野部への広がりと午後の予測

今日の関東甲信地方では、午後は大気の状態が非常に不安定になると予測されています。すでに12時30分現在、関東北部や甲信地方の山沿いを中心に雨雲や雷雲が発生し始めており、一部では雨の降り方が強まっています。これらの雨雲は今後、平野部へも南下してくる見込みです。

本日午後5時時点の雷の起きる確率を示す予報では、長野県、群馬県、埼玉県などに関東甲信地方で特に確率の高い赤いエリアが広がっています。これらの発達した雨雲の下では、落雷、ひょう、そして竜巻を含む激しい突風が発生する恐れがあります。

また、短時間で非常に強い雨が降るため、「滝のような降り方」や、短時間で一気に道路が冠水したり低い土地が浸水したりするほどの激しい雨となる可能性も考えられます。場合によっては土砂災害の危険性が高まることもあります。これからの時間帯に外出される際は、折り畳み傘などの雨具を忘れずに携帯し、天気の急変の兆しを感じたら、速やかに頑丈な建物の中に避難することが重要です。現在地周辺に雨雲が近づいていないか、雨雲レーダーで確認することも安全確保に有効な手段です。

本日午後5時時点での関東甲信地方の落雷発生確率を示す天気図本日午後5時時点での関東甲信地方の落雷発生確率を示す天気図

都市部での「ゲリラ雷雨」対策と避難のポイント

都市部で「ゲリラ雷雨」が発生した場合、アスファルトなど水はけの悪い場所が多いため、思わぬところに水が溜まり、危険な状況が発生することがあります。都市部でゲリラ雷雨に遭遇した際の避難行動について、以下の3つのポイントに注意が必要です。

まず、雨宿りをする際は、建物の地下室や地下街ではなく、浸水のリスクが少ない建物の1階以上の場所を選びましょう。また、川が増水する恐れがあるため、橋の下での雨宿りは非常に危険で、絶対に避けるべきです。

次に、浸水してしまった道路を歩くことは大変危険を伴います。水の流れが速いと足をとられて転倒する恐れがあるほか、水面下に隠れた側溝やマンホールに気づかず落下してしまう危険性もあります。やむを得ず浸水した場所を通行する必要がある場合は、棒などを使って足元の安全を確認しながら慎重に進むようにしてください。

さらに、車の運転においては、アンダーパスなど道路の低い場所を通行する際に注意が必要です。低い場所に水がたまると車が水没し、水圧によって車のドアが開かなくなる危険性があります。運転中に激しい雨に見舞われた際は、なるべくアンダーパスなどの低い道路を避けるように心がけ、安全な場所に停車して雨が弱まるのを待つことも検討しましょう。

都市部におけるゲリラ豪雨時の道路冠水や浸水状況、注意点を示すイメージ都市部におけるゲリラ豪雨時の道路冠水や浸水状況、注意点を示すイメージ

関東甲信地方では、本日午後にかけて局地的に非常に激しい雨や落雷、突風を伴う「ゲリラ雷雨」が発生する恐れがあります。最新の気象情報をこまめに確認し、安全確保に努めてください。

Source: 日本気象協会