解体的出直しの中で新たな指導者が注目を浴びる
ジャニーズ事務所が解体的出直しを果たすことができるのか、という疑問が浮上しています。外部専門家による再発防止特別チームが29日、ジャニー喜多川前社長の性加害問題についての調査報告会見を都内で行いました。この中で現社長の藤島ジュリー景子氏の辞任を提言したわけですが、もし辞任すれば次の社長は誰が適任となるのでしょうか。外部からのドラスティックな人材の選択が不可欠であり、周囲では滝沢秀明氏や〝SMAP育ての親〟I女史が適任として挙げられています。
調査チームの提言とその意義
この特別チームはジャニー氏の性被害が「少なく見積もっても数百人の被害者がいる」とし、事務所に対して性加害を事実と認めて謝罪し、金銭的な賠償を含む救済措置を提言しました。また、ガバナンス不全の原因の一つとして同族経営の問題を指摘し、「ジュリー氏が経営トップのままでは、社員や役職員の意識を根本から変え、再出発を図ることは極めて困難だ」として、解体的出直しを図るためにもジュリー氏の辞任を提言しました。
林真琴前検事総長は会見で「提言のすべてを実施していただきたい。ジャニーズ事務所だけでなく、業界全体が変わっていくように。その姿勢を期待したい」と述べました。ジャニーズ事務所も「特別チームによる提言と会見内容を真摯に受け止め、今後の会見でその取り組みを誠心誠意ご説明させていただく」とコメントしています。
解体的出直しに求められる新しいリーダーシップ
ジャニーズの幹部は現在、ほとんどがジュリーさんの〝イエスマン〟だと言われています。反対派と見なされる人々は、次々と外へ出て行ってしまっています。ジュリーさんを外して事務所内の人材を昇進させても、ただの首のすげ替えにしかなりません。絶対権限を持ったまま〝院政〟を行っても、批判は収まらないでしょう。つまり、〝新しい血〟を外部から導入しなければならないということです。
滝沢秀明氏はその筆頭候補です。株式会社TOBEを立ち上げた彼は、ジュリーさんと対立し、昨秋にジャニーズを去ったことが記憶に新しいです。「元King＆Princeの平野紫耀をはじめ、タッキーを慕うジャニーズの在籍タレントは少なくありませんし、ジュニアの育成には定評がありますからね」と芸能関係者は語ります。
そしてもう一人、〝SMAP育ての親〟であるI女史も挙げられます。SMAPの解散のきっかけでもあったのは、ジュリーさんとI女史の後継者問題でした。
「ジャニーさんが、ジュリーさんの手腕を認めず、I女史を頼ったことがきっかけとなって後継者問題が勃発しました。結局、当時副社長のメリー（喜多川）さんがジュリーさんを後継者指名し、I女史はジャニーズを去ったという経緯があります。こういう事態になったのは、後継者選びが間違っていたということですから、もう一度やり直すくらいの覚悟が世間から求められるでしょう」と同関係者は指摘します。
I女史の復帰によって、大胆な改革が期待されます。SMAPの再結成も夢ではないかもしれません。ただし、滝沢氏とI女史が事態を打開するのは、ジャニーズにとって難しい選択肢であることは否定できません。いずれにせよ、ジュリーさんの辞任だけでは問題が解決するわけではないということは明確です。
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