超早指しでドキドキのハプニング!駒台から「角」が突然消えた…解説者「そんなことってあるの!?」/将棋・ABEMAトーナメント

驚きのハプニング

 残り時間が秒数で数えるほどの緊迫した局面で、突如として駒台から「角」が消えたらどうなるでしょうか?将棋を指す人ならば、誰もが冷や汗がダラダラと流れ、心臓がバクバクと躍ります。将棋界の超早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」本戦トーナメント2回戦の第4試合が、2023年9月2日に放送されました。この第7局で、チーム藤井とチーム斎藤が対戦しましたが、最終盤に斎藤慎太郎八段の駒台から重要な大駒「角」がポロリと落ち、一瞬どこにも角が見当たらない状況となりました。

「角」の消失瞬間

 残り時間が10秒を切る緊迫の場面で、このハプニングが発生しました。対局は斎藤慎太郎八段の居飛車穴熊と齊藤裕也四段の三間飛車穴熊という、穴熊戦法を使った展開でした。序盤から注目される「サイトウ対決」であり、斎藤慎太郎八段がペースを握り、有利に進めていました。しかし、齊藤裕也四段も苦しいながらも耐え抜き、攻めのターンが回ってきたところで形勢を逆転させました。ただし、残りわずかな持ち時間で勝ちきれるか、それとも斎藤慎太郎八段に再び逆転されるのか、緊迫した時間が訪れました。

角が消えたハプニング

 ここで驚きのハプニングが起きました。齊藤裕也四段が自玉を守るために△8二香と打ちましたが、斎藤慎太郎八段は一瞬、持ち駒の角を7三の地点に打ち込もうとしました。しかし、彼は思いとどまり、▲8四銀に変更しました。この手は残り時間ぎりぎりで指されたものであり、打ち込まれた銀もギリギリのタイミングで8四の地点に収まりました。

 よく見ると、駒台に戻されたはずの角がどこかに消えてしまっていました。すぐに気づいた解説者の村中秀史七段は、「持ち駒の角がどこかに紛失してしまいました。どこに行っちゃったんでしょうね。こんなことあるんですか!?」と驚きました。しかし、角は駒台の上端に置かれた直後にポロリと落ちて駒台の下に行ってしまったのです。斎藤慎太郎八段もすぐに拾うわけではなく、そのまま指し進めた後に「あれ?」と角を探し、ようやく駒台に戻すことができました。

 このハプニングの影響があったのか、勝勢にあった齊藤裕也四段はその後も斎藤慎太郎八段の粘りを振り切り勝利を収めましたが、視聴者はこのハプニングに大いに騒ぎました。「角がない」「持ち駒の角が紛失www」「角行方不明事件」「紛失届け出そう」とコメントが殺到しました。

ABEMAトーナメント2023について

 ABEMAトーナメント2023は、個人戦が第1・2回で、団体戦が第3回から行われる将棋大会です。今回は6回目の開催となります。ドラフト会議には14人のリーダー棋士が参加し、2人ずつを指名して3人1組のチームを作ります。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加します。全15チームによる戦いが行われ、予選リーグを上位2チームが通過して本戦トーナメントに進出します。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、持ち時間は5分で、1手指すごとに5秒追加されるフィッシャールールが採用されます。優勝賞金は1000万円です。

ソースリンク: 日本ニュース24時間