米ファッションブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」が4年ぶりにランジェリーのファッションショーを開催すると発表しました。ファンにとって長年愛されてきたこのショーのモデル人選に関して、多くの人々が疑問の声を上げています。
ヴィクトリアズ・シークレットとは
ヴィクトリアズ・シークレット(以下、VS)は、「ヴィクシー」とも呼ばれる米ファッションブランドで、そのショーには一流のモデルたちが登場することで知られています。特に、「エンジェル」と呼ばれる専属モデルは容姿に厳しい規定があり、絶大な人気を誇っていました。しかし、時代の流れとともに、実用的ではなく男性に魅力的に見えるような下着を着用するモデルたちがランウェイを歩くと、女性差別的で多様性に欠けるとの批判が高まり、売り上げも低迷していきました。
2018年には、VSの親会社であるエル・ブランドの株価が大幅に下落し、2019年にはショーの休止が発表されました。経営陣は時代の要求に応えるため、2021年には専属モデル「エンジェル」を廃止し、多様な分野で活躍するメンバーたちと共に「VSコレクティブ」を立ち上げました。
4年ぶりの復活ショーに注目
そして今回、4年ぶりに復活するヴィクトリアズ・シークレットのショーには、プラスサイズモデルのパロマ・エルセッサーやラッパーのミーガン・ジー・スタリオンが出演することが発表されました。これは、数年かけてリブランディングされたヴィクシーのショーのイメージ転換を図る一環です。また、過去のショーで人気を博したヴィクシーエンジェルやヴィクシーモデルたちも復帰することが発表され、多くのファンから喜びの声が寄せられました。
しかし、一方でモデルの人選に対しては失望の声があります。例えば、歌手ジャスティン・ビーバーの妻であるヘイリー・ビーバーや、英モデルケイト・モスの娘であるライラ・グレース・モスの選出に疑問を持つ声が相次いでいます。彼らは知名度や話題性を重視した選出ではなく、実力に基づいた選出のはずだとのコメントもあります。さらには、ショーの舞台美術が別のブランドを模倣しているとの指摘もあります。
ヴィクトリアズ・シークレット以外のブランドも注目されている
このような背景には、他のブランドの台頭も関係しているようです。VSの人気や売り上げが下がった2018年には、米歌手リアーナが立ち上げたランジェリーブランド「サヴェージ X フェンティ」が多様性を掲げて注目を集めました。リアーナ自身も起用したさまざまな人種や体形のモデルたちにより、人気と売り上げを伸ばしました。また、キム・カーダシアンが設立した下着ブランドのスキムスも多様な女性に向けた商品を展開しており、順調な売り上げを続けています。
時代の要請に応える形で方向性を転換したヴィクトリアズ・シークレットですが、その方向性自体に対してもファンからは否定的な意見があります。彼らは、かつてのヴィクトリアズ・シークレットのショーが恋しいと言っており、リアーナやスキムスのような別のブランドを求めていないとの声が多数寄せられています。
9月26日に配信予定のショーの様子に、多くの期待と注目が寄せられています。
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