インバウンドが急回復する一方、日本の課題とされているのが外国人観光客が夜を楽しめる「ナイトタイムエコノミー」のコンテンツ不足です。その起爆剤として期待される「スナックはしごツアー」に密着しました。
ママの気配りが際立つ「スナックツアー」
夜の東京・新橋駅前に集まった外国人の一団は、これからどこに向かうのか。
付いていってみると、新橋の路地裏をどんどん進んでいきます。歩くことおよそ5分、着いた先はなんと日本独自の夜の社交場・スナックです。
スナック栗奴 栗奴ママ:”ようこそ!いらっしゃいませ~”
スナック栗奴 ツアースタッフ 栗川佳子さん:”ここでは、ある呼び名で彼女を呼びます。ママ、お母さん、オーナー、どれだと思いますか?”(Q.分かんない。ママかな?)では、彼女をママと呼んでみてください。3.2.1、ママさーん”
実は、外国人観光客向けのスナックを巡るツアーです。この日は、日本在住の外国人を含む4人が参加し、初めてスナックを体験します。
アメリカ出身 ケイティさん:”2人ともスナックに行ってみたかったけど、私たちだけで行くのは怖かったので、試してみました”
スナック栗奴 ツアースタッフ:”(スナックは)他のお客さんやママと一緒に飲んだり、コミュニケーションをとったり、あとはカラオケをしたりできます。板チョコのようなドアで、店内を見ることができません。日本人でもスナックの世界に入るのをためらうことがあります”(Q.なぜですか?)中が見えなくて、スナックの中で何が起きているのか分からないからです。だから、日本人のためのツアーもあります”
ツアースタッフが参加者の外国人に、スナックとはどういう場所なのか説明していきます。
ママも笑顔 店内に生まれる一体感
さらに、ママならではの気配りがありました。
スナック栗奴 ツアースタッフ:”(この店では)お客さんが歌うたびにその曲名を覚えておいて、書いておきます。歌の名前を全て記録します。(ある1人の記録は)800曲です”
客ごとにあるリストには曲のキーまで書き込むなど、次に来た時に歌いやすいよう、ママの細やかさが光ります。
さらにスナックといえば、カラオケです。果たして、参加者の外国人はどんな曲を選ぶのでしょうか?
選曲はまさかの邦楽です。しかも、日本でも人気のOfficial髭男dismです。
イギリス出身 エマさん:”この歌、大好き。ヒゲダン、ダイスキ!”
アメリカ出身のケイティさんは、中島みゆきさんの「時代」を歌っていました。
ケイティさん:”(Q.どうしてこの歌を知っている?)以前、日本の高校で働いていたんですが、卒業式で歌います”
ペンライトも配られ、店内に生まれる一体感。外国人たちの楽しそうな様子に、ママも笑顔です。
アメリカ出身 アナンヤさん:”日本でホームステイした時、ホームステイ先のお姉さんがハナミズキを歌ってくれました。だから知っています”
あっという間の1時間でした。
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