イスラエルのインテリジェンスミス:ハイテク頼みの「あだ」

はじめに、イスラエルと米国の情報機関がハマスによる奇襲攻撃を事前に察知できなかったという大失態が指摘されています。世界最高水準の情報機関を持つにもかかわらず、多くの犠牲者が出てしまったのです。

「最大の失敗」

オースティン米国防長官がイスラエルを訪問した際、なぜ前兆を見逃したのかとの質問が飛びました。オースティン氏は「もし同盟国に対する差し迫った攻撃を知っていたら、我々は明確に伝えていた」と述べ、事実上、不備を認めたのです。

オースティン米国防長官

ニューヨーク・タイムズによれば、先月末から米中央情報局(CIA)などがハマスによる脅威の高まりを示す報告書をまとめていたにもかかわらず、バイデン米大統領に伝えなかったそうです。

イスラエルの対外情報機関モサドは、情報収集や作戦実行能力で世界的に名高い存在です。イスラエルにとって高度な情報活動は国家の存続に欠かせないものであり、今回の事件では「建国以来、最大のインテリジェンスの失敗」との批判を浴びています。

かすかな兆候

攻撃の前夜、イスラエル側には断片的な異変の情報が寄せられたそうです。しかし、これはささいな兆候だったため、シンベット(安全保障局)と軍の情報機関アマンで分析され、ガザ付近に駐屯する軍に警告するなどの対応は取られませんでした。

ハマスの監視は、イスラエルのシンベットと軍の情報機関アマンの重要な任務となっています。モサドも海外のハマス幹部の動向に目を光らせています。近年では、ガザ上空にドローンを常時飛ばして監視し、境界のフェンスに監視カメラを設置しています。

このような大失態により、イスラエルの存在そのものが危うくなる可能性もあると言われています。

以上が、イスラエルのインテリジェンスミスに関する報道です。

ソースリンク:日本ニュース24時間