帰還待ち続けるロシア人捕虜たち ウクライナ収容所、内部公開

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ウクライナ西部にあるロシア人捕虜収容所で、昼食前に整列した捕虜(2023年9月19日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

ウクライナ西部にある捕虜収容所で、ロシア人捕虜たちが食卓に着いていたとき、食べ終えると立ち上がり、ウクライナ語で「ごちそうさまでした!」と声を張り上げたそうです。

捕虜の昼食や作業の様子、顔に大きな傷を負い、脚を失った負傷者など、写真40枚の記事も同時に公開されています。

ウクライナ政府が企画した捕虜収容所のプレスツアーに参加したAFPの報道陣は、食堂での様子を目撃しました。

ウクライナ側は、ロシア側とは対照的に、収容したロシア人捕虜を人道的に扱っているという印象を与えることを狙っているようです。

一方、ウクライナ当局と西側の人権団体は、ロシアでの捕虜の虐待や収容所への国際監視団の制限を非難しています。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のボルカー・ターク(Volker Turk)高等弁務官によると、捕虜の虐待はウクライナとロシア双方で行われており、時には即座に処刑が行われることもあるとのことです。この発言に対しては、ウクライナ側からも反発がありました。

捕虜たちは食堂でエンドウマメのスープ、そばとレバーとビーツのサラダ、パンが入ったブリキ製の食器を受け取りました。

この収容所は、ロシア兵が他の都市から集められ、捕虜交換が行われる最後の場所となっています。

ウクライナ侵攻開始以来、捕虜交換は48回行われ、ウクライナ側は2600人近い捕虜の解放に成功しました。ただし、直近の8月の捕虜交換では、帰還した人数はこれまでよりも少なかったと報じられています。

ウクライナ内務省のペトロ・ヤツェンコ(Petro Yatsenko)報道官によれば、ロシア側が捕虜交換の交渉を一時停止したとのことです。

プレスツアーで収容所を訪れた報道陣に対して、今後の捕虜交換に関して情報がないか尋ねる捕虜もいたそうです。

捕虜たちの生活の様子を見ると、重傷を負った捕虜たちが両脚を切断されたり、榴散弾を浴びて顔に傷を負ったりしていることがわかります。ある男性は、発話に支障があり、「食事もままならない」と話していたとのことです。

この記事は日本ニュース24時間からの報道です。

(記事の出典元: Yahooニュース