物価高やコロナで「ホーユー」など業者撤退、公立高の学食ピンチ…弁当注文・コンビニに切り替えも

School Canteen

公立高校の学校食堂(学食)が苦境に陥っています。広島市の「ホーユー」をはじめとする学食や給食事業を運営してきた業者が業績不振やコロナ禍の直撃で撤退しています。これにより、学校側は生徒の利便性を守るために対応に追われています。

150か所契約の「ホーユー」が破産手続き

ホーユーは主に広島県や大阪府、京都府などの高校や特別支援学校で学食や給食の運営を手がけていました。しかし、約150か所の契約先のうち、9月上旬から次々と事業を停止してしまいました。そして、9月25日に広島地裁から破産手続きの開始決定を受けたのです。負債総額は約16億8000万円にも上ります。

その影響で、広島市立沼田高校では学食が休業となり、寮生活を送る体育コースの生徒ら70人のために卒業生が経営する業者が弁当の配達を行っています。複数の業者から後継の申し出もあり、同校PTAが選定手続きを進めています。同様に、大阪府立高校でも学食の提供が滞る状況が続いています。

食堂施設の使用料・光熱費も業者が負担

学校には学食の設置義務はありませんが、生徒の福利厚生を目的に運営されている学校が多いです。しかし、近年では学食がなくなるケースが増えています。

大阪府立高校の約150校のうち、学食を営業していないのは9校です。そのうち7校は過去10年以内に閉鎖されました。また、兵庫県立高校のうち106校に学食がありますが、約10年前から6校も減少しているのです。

このような現状に対応するため、一部の学校では弁当の注文やコンビニへの切り替えなど、新しい提供方法を模索しています。ただし、学生たちは今後も値上げや撤退の不安を感じているようです。

参照リンク:日本ニュース24時間