中国で明王朝の最後の皇帝、崇禎帝に関する歴史書が販売禁止となりました。この歴史書は、出版取次業者が「印刷に問題があるため」と説明していますが、書名の「勤政的亡国君(勤勉な亡国の王)」が習近平国家主席を連想させかねないと判断され、禁書扱いになった可能性があります。インターネット上でも書名を検索することができなくなりました。
この歴史書の著者は、明時代を専門とする歴史家の陳梧桐氏で、今年5月に亡くなられました。この書籍は、崇禎帝に焦点を当て、17世紀の明の滅亡に至る過程を描いています。以前、2016年には「崇禎往事」という書名で既に出版されていたそうです。当時は禁書に指定されておらず、再販の際に書名を変更したことなどが問題視されたようです。
崇禎帝は、王朝の立て直しに熱心に取り組んだものの、部下への疑念が強く、命令や方針が一貫せず、明の滅亡を招く要因となったと言われています。この歴史書は、9月に再販された際に、「愚策に次ぐ愚策、勤勉な王ほど国は滅びる」という宣伝文が付け加えられました。これも当局を刺激した可能性があります。
この販売禁止の背景には、習近平国家主席へのイメージを連想させる書名が影響しているのかもしれません。ただし、出版取次業者は印刷の問題を指摘しており、厳密な理由は明らかにされていません。
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