【海兵隊で訓練することが成績向上の鍵】大韓体育会長の発言に寄せて【日本ニュース24時間】

写真:朝鮮日報日本語版

記者会見の終わりごろ、大韓体育会の李起興(イ・ギフン)会長が突如として「もう本当に、パリ五輪まであまり残ってない。来年1月には国家代表全員が海兵隊の訓練を受ける予定」と発言しました。この発言は笑いながら行われたため、ジョークなのか本気なのか分かりにくかったですね。

運動界での不振と大韓体育会の課題

過去の国際総合スポーツ大会では、韓国は不振が続いていました。2022/杭州での大会でも、中国(金201個)、日本(金52個)に次ぐ総合3位(金42個)にとどまりました。金メダルの数も、2018年のジャカルタ・パレンバン大会の時より減っています。韓国は1982年のニューデリー大会以来の金メダル50個未満を記録しており、今回の2022/杭州が2度目なのです。さらに、東京2020オリンピックでは16位(金6)に終わりました。以前のリオデジャネイロ・オリンピックでは8位(金9)となっており、順位が下がってしまいました。

大韓体育会は、ただ順位よりも流した汗の量が重要だと考えるべきです。スポーツ科学技術の向上や生活スポーツ人口の増加など、さまざまな方法が提案されています。しかし、大韓体育会のトップは、なぜか「海兵隊での訓練」を提案するのです。

海兵隊での訓練とは

会長だけでなく、大会の1カ月前から杭州アジア大会選手村長の張在根(チャン・ジェグン)氏も、深夜0時から早朝5時まで選手村内のWi-Fiを切断しました。寝る時間にはスマホを使わないようにと指示されました。一般的には、十分な睡眠をとることが推奨されますが、選手によってはトレーニング後に少しスマホを見ることが良い場合もあります。スポーツ科学では、選手の体質に合わせた方法を見つける必要があります。しかし、鎮川選手村では科学的な方法ではなく、全体主義的な手法が選ばれました。さらに悪いことに、大会が近づいた時に早朝練習と山での駆け足が復活させられました。杭州アジア大会選手村長は、「泰陵に選手村があった頃に抱いていた熱い心と執念をつくるため」と語りました。

北朝鮮を例に挙げると、彼らは精神力さえあれば何でもできると信じています。しかし、精神力だけで成績が出るのであれば、北朝鮮が全種目で優勝するはずです。しかし、実際には北朝鮮はこの大会の間、審判を押しのけたり、スタッフに対して暴力を振るったりといった横暴な行動ばかりを見せました。技量向上だけでなく精神力の向上にも力を入れるべきです。

日本の取り組みと成功

日本はアジア大会では韓国より一つ順位が下でした。1994年の広島大会を除けば、1986年から2014年の仁川大会まで、日本は常に韓国に押され、3位になることが多かったです。2008年の北京五輪や2012年のロンドン五輪でも、日本は韓国よりも下位でした。しかし、日本は精神力を強調するだけではなく、2011年からは5年ごとのスポーツ基本計画を策定し、2015年にはスポーツ・青少年局から格上げされたスポーツ庁が選手育成システムを確立しました。その成果が表れ始めたのは2018年からで、ジャカルタ・パレンバン大会で韓国を上回り、東京2020オリンピックでは金メダル27個を獲得して総合3位に躍り出ました。

その間、韓国は選手村で早朝にWi-Fiを切断するなどの対策を取りました。そして今度は海兵隊での訓練を提案しています。寒い季節に重さ140キロのボートを持って走らなければならない選手たちは、この提案にどのような想いを抱いているのでしょうか。

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