八冠保持者・藤井聡太竜王が防衛に“王手” 伊藤匠七段を破りシリーズ成績は3勝0敗、3連覇へ前進/将棋・竜王戦七番勝負第3局

Image

将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)による第36期竜王戦七番勝負が熱戦を繰り広げています。彼は伊藤匠七段(21)に対し、3連勝を達成しました。この勝利により、彼は無傷のまま防衛に”王手”をかけました。次戦での3連覇達成に向け、ますます注目が高まっています。

第3局:藤井竜王の攻撃姿勢と伊藤七段の必死の抵抗

第3局は北九州市の「旧安川邸」で行われました。この戦いでは、藤井竜王の攻撃姿勢と伊藤七段の必死の抵抗が交錯しました。序盤では伊藤七段の得意な相掛かりが展開され、藤井竜王は玉寄りの一手で工夫を見せながらも、力戦調の将棋を展開しました。中盤では両者が持ち時間をたっぷり使いながら、難解な戦いが続きました。そして、この局でシリーズ初となる封じ手の手番が藤井竜王に訪れました。彼の一手は攻防の中で激しい変化を含んでおり、本格的な戦いへと発展しました。

藤井竜王の巧妙な戦略と伊藤七段の奮闘

藤井竜王は飛車を活用してペースを握りました。一方、伊藤七段は深い読みを駆使して罠を張り巡らせ、盤上で必死に反撃を試みました。終盤戦では劣勢に追い込まれながらも、伊藤七段は冷静に対応し、反撃の道筋を探りました。しかし、藤井竜王はわずかな隙を逃さず鋭く攻めると、リードを広げていきました。彼は冷静な判断力を持ちながら、勝利に向けて最後の一手を打ちました。

Image

藤井竜王の3連勝と次局への期待

藤井竜王は鮮やかに詰みに討ち取り勝利しました。この結果、彼はシリーズ負けなしの3連勝で防衛に”王手”をかけました。彼はこの勝利を振り返りながら、「相掛かりから序盤で一歩を取らせるような形になり、その変わりに主張を作れるような展開かなと思いましたが、封じ手のあたりは自信のない形で戦いになってしまったかなと思っていました。昼食明けから急に激しくなり、終盤はわからない局面が多かった」と語りました。彼は3連覇まであと1勝と迫っていますが、「防衛のことはあまり考えずに2日間集中して指したい」と冷静に話しています。

一方、伊藤七段は試合後に「序盤から激しい攻め合いになったが、後手からの反撃が思ったよりも厳しく誤算があり苦しくしてしまった。かなり苦しいシリーズになっているが、内容を改善して次局に臨みたい」と前向きな姿勢を見せました。

藤井竜王は10月11日に王座戦五番勝負を制し、前人未踏の八冠制覇を達成して以来、無傷のまま勝ち星を積み上げています。彼のますます磨きのかかった勝負術が光り、3連覇を達成するのでしょうか。一方、伊藤七段は逆境の中で本領を発揮し、シリーズ初勝利を手にすることができるでしょうか。次局は11月10・11日の両日、北海道小樽市の「銀鱗荘」で行われます。興奮が高まる注目の一戦となります。

記事のソース:日本ニュース24時間