【追悼】櫻井敦司が歌い続けたいBUCK-TICKの5曲

櫻井敦司

10月19日、神奈川・KT Zepp Yokohamaでのファンクラブ限定ライヴ中に体調不良で公演を中止し、その数時間後にこの世を去ったBUCK-TICKの櫻井敦司。亡くなる前の数日間、私は毎晩オフィシャルサイトを確認し続け、現実がまだ受け入れられていない自分がいます。今回、どの曲を選ぶべきか悩みましたが、シンプルに自分が好きな曲を選ぶことにしました。以下、おすすめの名曲を紹介します。櫻井さん、個人的には57歳の現在が一番素敵だと思っています。どうかそちらでも周りの人たちを魅了し続けてください。心から深くご冥福をお祈りします。

「形而上 流星」(’14)/シングル「形而上 流星」

BUCK-TICKに出会ったのは、2015年に開催された『LUNATIC FEST.』でした。少し遅い出会いでしたが、実はこのコラムの前回でも「無題」を紹介させていただきました。初めてのライブでの衝撃は本当にすごく、曲の良さやノリだけでなく、櫻井敦司が立っているだけでステージ上の世界観を感じられるのです。そのライブで披露されていたのが「形而上 流星」でした。当時の映像を見返して、櫻井さんの表情やしぐさ、その声に寂しさを感じました。彼は偉大なヴォーカリストであり、表現者でもあるのです。ドラマーからヴォーカリストに転向する際、メンバーに自身の想いを伝えたことが「生まれて初めての自己主張」だったそうです。その時の自信に感謝しています。この曲には闇があり、私は急に涙が溢れてきました。この曲は背中を押して励ましてくれるのではなく、共感できる想いで寄り添ってくれるのです。「ひとりじゃない、ここに居るよ」と。彼が創り上げる世界には、きっと救われた人々がたくさんいることでしょう。ただ、もう一度彼の美しい声を聴かせてほしかったなと思います。

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