2025年秋のドラマシーズンも中盤に差し掛かり、視聴者の間では様々な作品が話題となっています。放送前から高い期待を集めていたドラマの中には、残念ながら「がっかり」という声が上がっている作品も少なくありません。今回は、ドラマに詳しいライターの神無月ららさんが指摘するように、前評判を覆した秋ドラマの中から、女性視聴者1000人に聞いた「がっかり」ランキングで上位にランクインした2作品を詳しく見ていきましょう。
第3位:北村有起哉主演『小さい頃は、神様がいて』
女性視聴者から「説教くさい」(山梨県・49歳)、「マンションの人たちのセリフが寒い」(栃木県・33歳)といった辛辣な意見が寄せられたのは、北村有起哉主演のフジテレビ系ドラマ『小さい頃は、神様がいて』です。松任谷由実の楽曲の歌詞をテーマに、『最後から二番目の恋』シリーズで知られる岡田惠和氏がオリジナル脚本を手掛けた本作は、放送前には高い評価が期待されていました。
しかし、津田さんのコメントによれば、北村有起哉さんと仲間由紀恵さん演じる夫婦の離婚までのカウントダウンを描くストーリーの中で、マンションの個性的な住民たちの会話劇が、なぜか今作では「すべっている」と感じる視聴者が多かったようです。草刈正雄・阿川佐和子夫妻や、石井杏奈・小野花梨の同性カップルなど、魅力的なキャストがそれぞれの問題を抱える設定は興味深いものの、全体として「設定に無理があるのかな」という疑問が呈されています。キャストの演技力は確かでありながら、期待していた面白さに繋がらず、今後の展開を待たずに視聴者が離れてしまう可能性も指摘されています。
2025年秋ドラマのがっかりランキング、主要な失望ドラマのタイトルと画像
第2位:手越祐也9年ぶりドラマ出演作『ぼくたちん家』
がっかりランキングの第2位には、手越祐也さんの9年ぶりとなるドラマ出演で話題を集めた日本テレビ系ドラマ『ぼくたちん家』がランクインしました。「コメディーかシリアスか、振り切ってほしい」(東京都・27歳)、「ミッチーの歌唱シーンが恥ずかしい」(神奈川県・44歳)といった声が寄せられ、及川光博さんと手越祐也さんがゲイカップルという設定に注目が集まっていましたが、視聴者の期待とは異なる印象を与えたようです。
神無月さんの分析によると、ドラマ全体で展開が「ドタバタしてる感じ」が強く、一息つける場面が少ないことが指摘されています。玄一(及川)の索(手越)への積極的な好意と、それを遠慮なく嫌がる索、そして親に甘えられずナイフのようにとがる中学生のほたる(白鳥玉季)といったキャラクターは十分にインパクトがありますが、初回で視聴者が求めていた「ほっこり感」が不足していたのかもしれません。しかし、第2話以降、それぞれのキャラクターの魅力が際立ってきており、見続けることで愛着が深まる可能性も示唆されています。また、ほぼ毎話ラストに玄一がギターで弾き語りする歌唱シーンは、ストーリーに絡んでくることが予想されますが、ドラマ内の歌は視聴者の共感性羞恥を煽りやすいため、好みが分かれるポイントとなっています。
2025年秋ドラマは、前評判が高かったものの視聴者の期待に応えられなかった作品が浮き彫りになりました。これらの作品が今後の展開でどのように視聴者の心を取り戻していくのか、引き続き注目が集まります。





