北朝鮮内部の告白:朝中国境に地雷埋設か 「どこに埋められているかわからず兵士たちも恐怖」

北朝鮮の国境警備兵が銃を携行して巡回

北朝鮮の国境地帯で何が起こっているのか、現役の国境警備兵からの告白がありました。この3年10カ月の間、金正恩政権は中国との国境地帯を厳重に封鎖し、警備体制を強化してきたそうです。さらに驚くべきことに、地雷が埋設されていることが明らかになり、兵士たちは恐怖に怯えているそうです。(カン・ジウォン/石丸次郎)

密輸や脱北はもう不可能?

国境警備兵A氏は、国境警備の厳しさを証言しました。異例の厳戒態勢により、密輸や脱北はほぼ不可能になってしまったと言います。どのような理由でそう言われたのでしょうか?

監視カメラが24時間作動している

鴨緑江沿いの有刺鉄線と緩衝地帯

北朝鮮の国境地帯では、監視カメラが24時間稼働していると言います。特に重要な地点では、専門の担当者がモニターをずっと見つめ、映像は保存されて上部でも確認できるようになっています。さらに、鉄条網には不定期に電流が流れており、勤務する警備兵たちは非常に怖がっているそうです。雨の日には感電事故が起きるかもしれないため、鉄条網の近くには近づかないようにしているのです。さらに、国境から500メートルまでの区域では緩衝地帯を作る工事が進行中で、民間人が国境に接近することは不可能になるでしょう。

緩衝地帯への入構は厳禁

緩衝地帯造成に関連して、会寧市に住む協力者からも重要な情報が寄せられています。豆満江沿いの会寧市では、国境近くの村を撤去し、住民を他の地域に強制移住させる作業が行われています。また、国境近くの協同農場の畑はそのまま柵で囲まれ、農作業に従事する人員は厳格に管理されています。さらに、警備隊員も一緒に農地に入り農民の国境への接近を監視しています。無断で進入すれば警告射撃されることもあるそうです。

この厳戒態勢の背後には、2020年のコロナパンデミックが関係しているようです。アジアプレスが入手した布告には「国境に接近する者は無条件に射撃する」と明記されていました。

北朝鮮の国境地帯はますます厳しさを増しており、これまでのような密輸や脱北は困難になってしまったようです。国境警備兵たちは恐怖心を抱えながら任務に就いているのです。

この記事のソースリンク: 日本ニュース24時間