キューバのグアンタナモ海軍基地:なぜ同盟国でない地に米軍は存在するのか?

キューバのグアンタナモ海軍基地
グアンタナモ米海軍基地で国歌に合わせた国旗掲揚の準備をする海軍の兵士

キューバ東部の沿岸には、通常キューバ人も入ることができず、内部にいる人々も陸路で外に出ることができない奇妙な場所があります。それが、米軍が駐留するグアンタナモ海軍基地です。この基地は、キューバと同盟関係にないにもかかわらず、2001年9月11日の同時テロを受けて訴追された被告らを長期間にわたって拘束し、米国の「汚点」として批判されてきました。現在は、テロの主犯格とされる被告らの公判前手続きが基地内で行われており、その特別軍事法廷の傍聴のために、共同通信ニューヨーク支局の記者は1週間滞在する許可を得ています。

米国のメディアの関心は低い?

通常の航空便ではグアンタナモ基地に辿り着くことはできません。そこで、米軍が手配したチャーター機に搭乗するため、記者はワシントン近郊のアンドルーズ基地に集合するよう指示を受けました。航空機代は往復で800ドル(約12万円)と少し高めですが、他に選択肢はありません。

アンドルーズ基地には、米大統領や各国首脳も利用する軍事法廷関連の広報担当を務めるアダム・コール少佐が出迎えてくれました。彼とは5年前、沖縄県に駐留していた私が取材でお世話になったことがあります。さらに、彼は長崎県の佐世保基地でも勤務経験があるようです。

同行者は私とドイツ誌の記者だけでした。他には、米紙などから派遣された記者2人が2週間前から現地入りして軍事法廷を取材していました。ただし、同時テロから20年以上が経っており、グアンタナモ基地は偏遠地でもあるため、米国のメディアの関心は必ずしも高くないようです。

迂回の真意は?

他の搭乗者は、弁護団や軍事法廷関係者、基地の施設で働く関係者です。渡航許可を得ている人々だけが基地内にいるため、搭乗ゲートでの荷物と身体検査を担当する米兵は1人だけで、空港よりも手続きは簡素です。私たちはラミネート加工された搭乗券を受け取りました。マジックで出発時間などが書かれている搭乗券です。

駐機場でバスに乗り込むと、数機の米政府専用機の脇を通り過ぎました。バスが停止したのは、尾翼とエンジンが赤く塗装された白いボーイング767の前です。機体には「オムニ・エアー・インターナショナル」と書かれており、これがチャーター機の運航会社のようです。

搭乗者は数十人で、座席指定はありません。ビジネスクラス席は早い者勝ちでしたが、私たちはエコノミー席に座ることになりました。飛行経路や映画が見られるモニターもあり、午前9時20分ごろに離陸し、軽食も提供されました。到着までの飛行時間は3時間29分と案内されていました。

この記事の元のリンク: https://news.yahoo.co.jp/articles/7fbf97e6d7e2e7601494d47b857e1c578f5973aa

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