ブラジルの有名なテレビ局、グローボ局が日本人女優を差別していたことが明らかになりました。日系3世であるダニエレ・スズキさんが最近のポッドキャスト番組「タ・ベニート」に出演し、自身がグローボ局で受けた給与格差について告白しました。彼女は他の俳優たちと比べて給与が低かった理由は自分が日本人だからだと語ったのです。日本ニュース24時間が報じています。
女優の苦悩とキャリア
ダニエレ・スズキさんは15歳でモデルとしてキャリアをスタートさせ、2005年に放送されたティーン向けドラマ「マリャソン」で一躍人気となりました。しかし、2022年に放送されたテレビドラマ「サンディ&ジュニオール」で彼女のギャラは出演者の中で最低だったのです。
グローボ局は、彼女に対して「君のようなアジア人のプロフィールではキャスティングが難しいからね」とギャラ交渉の際に言い放ったそうです。ダニエレさんは休みも取らず働いていたにも関わらず、当時の収入は交通費の支払いにしか使えなかったのです。
グローボ局との決別
ダニエレさんは徐々にキャリアを築いていきましたが、2016年に連続ドラマ「ソル・ナセンチ(日の出)」で不当な扱いを受け、グローボ局との関係を断つ決意をしました。当初彼女が主人公を演じる予定でしたが、「もっと若い女優が欲しい」という理由で降板させられ、ジオヴァンナ・アントネリという女優に代わってしまったのです。
このドラマは、日本移民の家族を題材にしていたにも関わらず、日本系の俳優を起用しなかったことで批判を浴びました。なお、主演のジオヴァンナ・アントネリは監督の一人であるレオナルド・ノゲイラと結婚していることが興味深いです。
自身の成長と新たな扉
ダニエレさんは当時の状況を「まったくの嘘だらけの現実」と呼び、その経験をきっかけに現実的で自分らしい作品に関わりたいと強く思うようになりました。その後、彼女は国際的な舞台で挑戦し、ドキュメンタリーの監督や難民問題に取り組むなど、新たな人生の扉を開くことができました。
ダニエレ・スズキさんのストーリーは作家ヴァルテル・ネグラン氏によって書かれたもので、ある程度事実に基づいているとされています。この物語は日本移民の家族を中心に据えながらも、日本系の俳優を起用しなかったことで当時非難を浴びました。
このような経験を乗り越えたダニエレさんは、自分自身を高める「贈り物」として受け取り、さらなる成長を遂げることができました。
【参照リンク】