藤井八冠、一般4棋戦も無敗で初の独占 前人未踏では足りない強さ 「藤井から誰が優勝を奪うか」が注目される時代に

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藤井聡太八冠が、一般四棋戦でも無敗で初の独占を達成しました。これまで足を踏み入れたことのない強さを見せた藤井に、「藤井から誰が優勝を奪うか」という注目が集まっています。

勝負師たちの系譜

将棋日本シリーズ・JTプロ公式戦は、初めてファンが見守る中で指される公式戦として、1980年に始まりました。私もA級棋士となった第4回から出場させていただきましたが、1000人以上のファンの前で指す将棋は、かなりの緊張感を覚えました。

最初は4人で始まったこの棋戦も、年々出場枠が増え、現在はトップの12人が11都市を回りながら優勝を争う棋戦となりました。プロ公式戦の前には、テーブルマークこども大会(小学生の大会)も行われており、この大会の優勝者からは増田康宏七段のようにプロ棋士になる人も多いのです。

今回のプロ公式戦決勝は、藤井聡太八冠対糸谷哲郎八段の対決でした。藤井は菅井竜也八段と永瀬拓矢九段に勝ち、糸谷は豊島将之九段、広瀬章人八段(当時)、渡辺明九段に勝ち上がってきました。

藤井の強さと糸谷の挑戦

11月19日の決勝戦の会場は、東京都江東区の『東京ビッグサイト』でした。こども大会には3000人以上の観衆が集まり、会場は東京か千葉の『幕張メッセ』くらいしかありません。

将棋は先手の藤井が角交換の将棋に誘導し、糸谷は右玉という戦法で相手の攻めをかわしていきます。最初は藤井の仕掛けがうまくいったように見えましたが、糸谷は巧みな手順で反撃し、ペースを掴みました。

しかし、藤井の粘り強い指し手に対して、糸谷の手が次第に乱れ、最後の手段として入玉を目指しますが、藤井にはかないませんでした。結果は藤井の勝利となりました。

糸谷は他のトップ棋士に対しては強さを発揮しますが、藤井にはまだ勝利することができていません。藤井は昨年に続いてJT杯を2連覇し、さらに考えてみると、昨年から始まったトーナメントの棋戦であるJT杯、朝日杯、銀河戦、NHK杯の4つの棋戦で一度も優勝を他の棋士に渡していないのです。

藤井の前人未到の強さ

これらのトーナメント棋戦は、どれか一つで負ければ終わりです。一人の棋士がこれら4つの棋戦を独占したのは、昨年度の藤井だけです。さらに、タイトル戦も全て制し、藤井は8冠に輝きました。

このような前人未到の快挙には、言葉を超えた感動があります。どの棋戦でも藤井から誰が優勝を奪うかが注目される時代となっています。

藤井八冠の輝かしいキャリア

藤井聡太八冠は、将棋界でその才能を発揮し続けています。1953年1月31日に静岡県焼津市で生まれた藤井は、1968年に四級で故廣津久雄九段門下に入りました。1974年に四段に昇段し、プロ棋士としてのキャリアをスタートさせました。1994年には九段に昇進しました。

藤井はA級通算11期の成績を誇り、勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞など、数々の賞も受賞しています。また、将棋の国際普及にも力を注ぎ、2011年には外務大臣表彰を受けました。さらに、2013年から2017年2月まで、日本将棋連盟の専務理事を務めました。

日本将棋界において輝かしい実績を持つ藤井聡太八冠は、これからもその才能を開花させ続けることでしょう。

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