日本銀行、マイナス金利からの脱却か…世界経済に影響

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日本経済に大きな波紋を与えるかもしれない、日本銀行の「マイナス金利」からの脱却が注目を浴びています。

19日、日本銀行金融政策決定会合に注目

日本銀行(BOJ)の金融政策転換についての可能性が浮上しており、早ければ来春にも政策金利の引き上げがあり得るとの見方が広がっています。これまで一貫して低金利政策を続けてきた日本が政策を転換することは、世界経済だけでなく韓国経済にも影響を与えることが予想されます。

30年間のデフレを脱しようとする日本

7日に行われた日本銀行総裁の植田和男氏の発言が、マイナス金利脱却の期待感を高めました。植田氏は参議院財政金融委員会で、賃金の上昇と物価の上昇が好循環に入れば、マイナス金利解除や長短期金利操作の改善なども視野に入ると述べました。

日本は1990年代のバブル経済崩壊以降、30年間にわたる長期不況を経験してきました。2016年1月からはマイナス0.1%の短期政策金利を維持しており、同年9月には「収益率曲線管理(YCC)政策」を導入しました。このような超低金利政策は7年間にわたって続きました。

これは、日本が長期にわたって低物価の状態にあったためです。一方、新型コロナやグローバルサプライチェーンの問題で韓国や米国の消費者物価が上昇する中で、日本の物価上昇率は0%台にとどまりました。この長期不況の中で、日本企業は商品価格の引き上げが困難であり、賃金の上昇を抑制し非正規雇用を増やすなどの対策を取ってきました。これにより、消費者の消費力が低下し、日本経済は低物価の悪循環に囚われました。

しかし、最近では日本経済で変化の兆しが見られるようになりました。消費者物価上昇率(生鮮食品を除く)は昨年から上昇し、今年1月には41年4カ月ぶりの高水準である4.2%を記録しました。また、2021年の賃上げ率は3.2%で、1999年以降の統計で最も高い水準となりました。これにより、デフレリスクも減少し、日本銀行もマイナス金利脱却を検討するようになりました。

専門家は、来春にも通貨政策の転換が行われると予想しています。最近のブルームバーグ調査では、経済学者52人のうち、来年4月ごろに日本銀行が金利を引き上げると予想した人が多数でした。また、春の賃金交渉が転換点になる可能性も指摘されています。

円高…日本の資金大移動が起こる可能性

日本の通貨政策の転換は、世界経済にも大きな影響を与えるでしょう。これまでのような円安が円高に転じる可能性もあるからです。先月、ドルに対する円相場が33年ぶりの安値となる151.9円になりました。そして、植田銀行総裁の発言後、円相場は2日間で4%下落しました。円高が進むほど、韓国の一部の輸出企業は価格競争力を強化し、恩恵を受けることができるでしょう。

また、100兆ウォンを超える円キャリー資金も注目されています。これまで、日本の投資家は低金利で円を借り、金利の高い国の資産に投資してきました。これらの投資資金が日本に帰還する場合、世界中の株式市場、債券市場、外国為替市場にも影響を及ぼすことになります。

特に、米国債の金利上昇が予想されます。日本は米国債を保有する国として最も多くの資金を投じています。したがって、日本の投資家が米国債を売却すると、価格が下がり金利が上昇し、これが韓国の債券金利や貸出金利にも直接的な影響を及ぼす可能性があります。

ただし、慎重な意見もあります。日本銀行が円安を土台に景気浮揚を実現することは容易ではなく、物価や賃金の好循環がより確かなものとなるまで、通貨政策の転換は遅れる可能性があります。ブルームバーグは、「日本銀行はマイナス金利を急いで廃止する必要はない」という見解を示しています。

また、「円キャリー資金清算」の影響も注視されています。日本の投資は、新型コロナ以降は直接投資(FDI)によるものが増えており、円キャリートレードよりも影響力があるかどうかは疑問視されています。

金融市場は今週初めに開催される今年最後の日銀金融政策決定会合に注目しています。そこで発表される通貨政策の転換関連のメッセージによって、金融市場は再び動揺する可能性があります。

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