ドナルド・トランプ大統領の長男であり、同名の”ドン”は、元モデルのイヴァナとの最初の結婚から生まれた最初の子供です。42歳のドン・ジュニアは、トランプ・オーガニゼーションの開発および取得の執行副社長として活動しており、その資産は1億5000万ドル以上と言われています。彼は父親に近く、トランプ氏の周囲の多くの人物と同様に、2016年の選挙におけるロシアの干渉に関する複雑なスキャンダルに巻き込まれていました。
彼は信託を通じてトランプ・オーガニゼーションを共同経営しています。
ドンは、トランプ大統領のビジネスを弟のエリックとトランプ・オーガニゼーションの最高財務責任者であるアレン・ワイセルバーグと共に信託を通じて運営しています。この信託は、トランプ大統領が各トランプ・オーガニゼーションの役職を辞任した2017年1月に開始されました。なお、これらの会社は現在も大統領の所有物ですが、トランプ兄弟とワイセルバーグは、大統領に相談することなく業務上の決定を下すと述べています。
彼は父親の政権での職にはついていませんが、最初の大統領選挙と移行期間には積極的に参加しており、特にロシアの弁護士との会合については有名です。
2016年6月、ドナルド・トランプ・ジュニアは、義弟のジャレッド・クシュナーと当時のトランプ選挙キャンペーンマネージャー、ポール・マナフォートと共に、とある「クレムリンと関係のある」ロシアの弁護士、ナタリア・ヴェセリニツカヤとの会合に参加したと報じられています。彼らは、ロシア政府関係者がトランプ陣営と情報を共有する意欲を持っているという前提の下で、この会合に同意しました。
この会合について、ニューヨーク・タイムズが独自に報じたところによれば、ドン・ジュニアへの仲介者ロブ・ゴールドストーンからのメールには、「これらの文書はヒラリーと彼女のロシアとの取引を貶め、あなたの父親にとって非常に有益であるでしょう」という文面がありました。
ドナルド・ジュニアの返答について、ニューヨーク・タイムズは「彼は数分以内に返信しました。『あなたが言うとおりなら、特に夏の後半にそれは大好きです。』」と書かれています。
この行動はミューラー捜査に関連しており、その結果、上院情報委員会による3時間の非公開聴聞会で最年長のトランプ兄弟が尋問を受けることとなり、ドン・ジュニアが議会に嘘をついたかどうかについての質問が提起されました。しかし、結果的にはこれは父親に対する弾劾手続きにおいては重要な問題とはなりませんでした。
彼はまた、父親の再選キャンペーンにも積極的に参加しており、最近ではRNCでスピーチを行いました。
彼の行動は、トランプ・オーガニゼーションと大統領の政権がどれだけ分離されているかについて疑問を投げかけています。
監視団体であるCREWの広報担当者であるジョーダン・リボウィッツは、ガーディアンに次のように説明しています。「ドン・ジュニアに関する私たちの調査の多くは、トランプキャンペーン、トランプ・オーガニゼーション、トランプ政権がどのように重なり合っているかに関連しており、彼自身がその中心にいるように思われる」と。
リボウィッツは、ドン・ジュニアが2018年2月にインドを訪れたことを指摘しました。「全国の新聞には、彼とのディナーを楽しむチャンスがあり、頭金を支払えば会うことができるという広告が掲載されていました」とリボウィッツは語ります。「ドン・ジュニアへのアクセスは、適切な価格で利用可能です。それは間接的に大統領にアクセスがあるかどうかという問題を提起します。」
彼はTwitterでの物議を醸す発言が続いています。
ドン・ジュニアは、共和党の初めての予備選挙討論会後、右翼の人物が投稿した人種差別的なメッセージをツイートし、その後削除することで非難されました。そのメッセージは、「カマラ・ハリスは、彼女自身がアメリカの黒人奴隷の子孫であると示唆していますが、実際はそうではありません。彼女の先祖はジャマイカの奴隷所有者です。それは大丈夫です。彼女はアメリカ人の黒人ではありません。」というものです。
他の民主党候補者もすぐにこのツイートを非難しました。「ドナルド・トランプ・ジュニアも人種差別主義者です。驚きですね」とバーニー・サンダースがツイートしました。
2020年7月下旬、トランプは、ヒドロキシクロロキンの利点についてのビデオをリツイートしたことで、Twitterから停止処分を受けました。
2016年9月、ドン・ジュニアは、シリアの難民とスキットルズを比較するミームをツイートしたことで、ソーシャルメディアでの非難を浴びました。「もし私がスキットルズのボウルを持っていて、3つだけがあなたを殺すと言ったら、あなたは一握りのスキットルズを取るでしょうか？」という内容で、「それが私たちのシリア難民問題です」と続きます。このツイートには多くの反応があり、写真家からの著作権侵害申し立てにより後にTwitterから削除されましたが、ドンの元のツイートはそのままです。
彼の元妻、ヴァネッサ・トランプとは離婚しています。
元夫婦は2018年3月に別居を発表し、2019年2月に離婚が成立しました。「私たちは昨年末に合意を確定させました」と彼らは共同声明で述べています。「私たちは信じられないほどの5人の素晴らしい子供を持っており、一緒に彼らを育てることに全力を尽くします。私たちの子供たちと彼らの幸福が常に最優先です。」
ドン・ジュニアは元フォックスニュースのキムバリー・ギルフォイルと交際しています。
この2人は2018年4月に交際を始め、約1年後、ギルフォイルはドナルド・トランプの再選キャンペーンの上級顧問として参加しました。このカップルは450万ドルのハンプトンの家を共有しています。
ギルフォイルはサンフランシスコの検察官としてキャリアをスタートし、かつては同市の市長であるギャビン・ニューサムと結婚していました。彼女は2004年にテレビキャリアをスタートし、すぐにフォックスニュースで定期的な出演者になりました。その後、彼女はプロトランプのスーパーPACであるAmerica First Actionの副議長を務めました。
ギルフォイルはキャンペーンの代理人も務め、2020年8月25日の共和党全国大会の開会式でスピーチを行いました。
彼には5人の子供がいます。
ドナルド・ジュニアと元妻ヴァネッサには、カイ、ドナルド・ジョン3世、トリスタン、スペンサー、クロエという5人の子供がいます。
彼自身もいずれ政治家となる可能性があります。
ドンは人々に自分は将来的に政治の世界で活動したいと話しており、おそらくはニューヨーク州知事の立候補を考えていると言われています。2019年末には、彼か彼の義姉であるララ・トランプがロングアイランドの議席を目指すのではないかと推測されました。
