オムドゥルマンの闇:食料と引き換えに性的搾取を受ける女性たち

豊かな食文化や歴史で知られるスーダン。しかし今、この国のオムドゥルマンという街では、戦争の爪痕が深く刻まれ、人々の生活を容赦なく破壊しています。jp24h.comでは、今回、戦火を逃れることのできなかった女性たちが直面する過酷な現実、食料と引き換えに兵士から性的搾取を受けるという痛ましい実態に迫ります。

オムドゥルマンの闇:食料と引き換えに性的搾取を受ける女性たち

兵士による性的搾取、その背後にあるのは

オムドゥルマンで続く戦闘。逃げ出すこともできず、困窮を極める女性たちにとって、生き残るための選択肢は極めて限られています。スーダン軍兵士による性的搾取は、彼女たちにとって、食料を得る、あるいは家族を養うための資金を得るための、唯一の手段となっているのです。

特に、食料が最も手に入りやすいと言われる「工場地帯」では、こうした悲劇が後を絶ちません。高齢の両親と18歳の娘を抱え、身動きが取れない37歳の女性は、肉加工工場や豆倉庫で、兵士たちに体を要求されました。

「両親は高齢で病気、娘を危険にさらすわけにもいかない。工場地帯に蔓延する兵士たちに頼る以外、食料を得る方法はありませんでした。」

彼女は、静かに、しかし確固たる口調で語りました。

貧困と飢餓が女性たちを追い詰める

戦前は家政婦として働いていたというこの女性。貧困ゆえに、戦闘が始まった時、家族を連れて安全な場所へ避難することができませんでした。

国連の報告によると、スーダンの紛争により、数万人が死亡、1,000万人以上が家を追われました。国民の半数以上にあたる2,600万人が深刻な食糧不足に直面しているというデータもあります。

国際社会の支援は届かず、苦境は深まるばかり

国連世界食糧計画(WFP)は、ハルツーム地域への食料供給の実施を報告していますが、jp24h.comが取材した女性たちは、自分たちの住む地域では、国際的な支援は届いていないと訴えています。

性的搾取は「工場地帯」だけにとどまらない

兵士による性的搾取は、「工場地帯」以外にも広がっています。放棄された家屋への立ち入り許可と引き換えに、性的関係を要求されるケースも報告されています。

ある女性は、兵士の要求に応じた後、食料や台所用品、香水を持ち出すことを許されました。彼女は、生き延びるために盗みを働かなければならない屈辱と、性的暴行を受けたことによる深い心の傷を語りました。

「私は泥棒ではありません。私が経験したことは言葉では言い表せません。敵にも経験させたくない…ただ、子供たちを食べさせていくためだったのです。」

彼女の言葉は、戦争がもたらす悲劇の深刻さを物語っています。

兵士や住民からの証言、沈黙を破る勇気

jp24h.comの取材に対し、一部の兵士や住民も、女性たちが性的搾取を受けているとの報告を裏付けました。ある兵士は、自分は女性に手を出したことはないものの、同僚がそうしているのを見たことがあると証言しました。

西オムドゥルマンに住む男性は、兵士たちが女性たちを、避難した人々の家に連れて行くのを目撃したと語りました。

「多くの女性が近所にやってきて、列を作っています。兵士たちは彼女たちを入れ、気に入った女性を家の中に連れて行きます。時々、悲鳴が聞こえることもありますが、何もできません。」

国際社会の責任、そして私たちにできること

食料と引き換えに性的搾取を受ける女性たち。これは、スーダンで起きている悲劇のほんの一部に過ぎません。国際社会は、この問題を他人事とせず、人道支援の強化、そして平和構築に向けた具体的な行動を起こす必要があります。

私たち一人ひとりにできることは、まず、この現実を知ること。そして、この問題に関心を持ち続け、自分にできる支援を考え、行動することです。

jp24h.comでは、今後も、世界で起きている社会問題に関する情報を発信し続けます。