2023年9月某日、ドイツ西部ゾーリンゲンで発生した無差別刺傷事件で、3人が死亡、8人が重軽傷を負いました。事件発生から約24時間、ノルトライン・ウェストファーレン州のHerbert Reul内務大臣は、容疑者の男が逮捕されたと発表しました。

事件は、ゾーリンゲン市中心部で開催されていた市の創設650周年を祝うお祭りで発生しました。多数の観客が集まる中、男が突然ナイフで周囲の人々に襲いかかりました。
警察による必死の捜査活動、そして逮捕へ
事件発生後、警察はヘリコプターなどを動員し、逃走した男の行方を追っていました。Herbert Reul内務大臣は、ARD放送に対し、「有力な情報」に基づき、終日追跡を続けていた結果、逮捕に至ったと語りました。
警察は当初、2人の人物を拘束しましたが、いずれも犯人ではなかったとのことです。Reul内務大臣は、「真の容疑者は、今逮捕した人物だ」と述べています。容疑者は現在、取り調べを受けており、証拠品も押収されたということです。
動機は未だ不明、テロの可能性も視野に
現時点では、犯行の動機は明らかになっていません。検察は、容疑者が被害者と面識がないことから、「テロの可能性も排除できない」としています。
事件当日、警察は15歳の少年を両親宅で拘束しました。Markus Caspers検察官によると、少年は「犯行の直前」に容疑者と短い時間だが話をしていた疑いがあるとのことです。
また、ゾーリンゲン市内の難民施設でも警察の家宅捜索が行われ、1人が逮捕されました。警察は、この人物と事件との関連性について、現時点では詳細を明らかにしていません。
犠牲者に哀悼の意、地域社会に衝撃広がる
今回の事件で、地元出身の女性(56歳)と男性2人(56歳と67歳)が亡くなりました。また、8人が重軽傷を負い、うち4人は重体です。
事件現場となった広場には、犠牲者を悼む花束やろうそくが手向けられています。
事件の目撃情報提供を呼びかけ
当局は、事件に関する映像や情報の提供を呼びかけるウェブサイトと電話ホットラインを開設しました。また、関連する動画をソーシャルメディアに直接投稿しないよう、市民に強く求めています。
安全なはずのお祭りで起きた悲劇、社会に暗い影落とす
今回の事件は、週末にかけて開催される予定だったお祭りで発生しました。このお祭りは、毎日2万5000人もの人出が見込まれており、ライブバンドやキャバレー、アクロバット、子供向けのアトラクションなど、多彩なプログラムが用意されていました。事件を受け、残りの期間のお祭りは中止となりました。
ドイツでは過去12か月間で、ナイフを使った凶悪犯罪が相次いでいます。今回のゾーリンゲンでの事件は、ドイツ社会に再び暗い影を落とすことになりました。
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