兵庫9区から出馬する西村康稔氏の選挙戦が、波乱の様相を呈しています。安倍派「裏金」問題で自民党から非公認となった西村氏は、厳しい選挙戦を強いられています。
西村氏は、同じく非公認となった杉田水脈氏を応援弁士に呼ぶという、大胆な一手に出ました。しかし、杉田氏といえば、過去の発言で度々物議を醸してきた人物。この起用は、西村氏にとって吉と出るか凶と出るか、注目が集まっています。
苦肉の策?杉田水脈氏招聘の舞台裏
西村氏は、自民党からの選挙資金援助や、人気のある応援弁士の派遣を受けられないという、非常に不利な状況に置かれています。そこで白羽の矢が立ったのが、杉田水脈氏でした。
西村氏の陣営幹部は、杉田氏を「問題発言が多い女性」と認識しつつも、「背に腹は代えられない」という思いで招聘を決断したようです。
地元では困惑の声も
しかし、この杉田氏招聘は、地元では歓迎ムードとは言い難いようです。西村氏の陣営は、杉田氏の応援演説を、大票田である明石市ではなく、淡路島に限定するという異例の対応を取っています。
杉田氏の差別的な発言の数々は、地元住民の間でもよく知られています。西村陣営内部からも、「逆効果ではないか」と懸念する声が上がっているようです。
強敵ひしめく兵庫9区 選挙戦の行方は?
兵庫9区には、西村氏の他に、日本維新の会、立憲民主党、日本共産党から候補者が立候補を予定しており、激戦が予想されています。
特に注目されるのが、立憲民主党の橋本慧悟氏です。橋本氏は、前明石市長・泉房穂氏の「弟子」を自認しており、泉氏の人気にあやかる形で、支持を拡大しています。
西村氏にとって「代理戦争」
西村陣営は、今回の選挙戦を「西村 vs 泉房穂」の代理戦争と捉えているようです。しかし、泉氏は特定の政党や候補者を応援しないことを表明しており、西村氏にとって厳しい戦いが予想されます。
西村氏は、杉田氏という「諸刃の剣」を手に、この苦境を乗り越えることができるのでしょうか。今後の選挙戦の行方に注目が集まります。