ウクライナ、ノルウェーからF16戦闘機6機供与へ 防空力強化に期待

ウクライナのウメロフ国防相は、ベルギーのブリュッセルで開催されたNATO国防相会合で、ノルウェーのグラム国防相と会談し、「近い将来」に米国製戦闘機F16を6機供与されることで合意しました。

ウクライナの防空力向上に期待

ウクライナへのF16戦闘機の供与は、ベルギー、オランダ、デンマーク、ノルウェーの4カ国が表明しており、これまでに少なくとも6機が供与されています。しかし、8月には1機が任務中に墜落したとウクライナ政府が発表しており、今回のノルウェーからの追加供与は、ウクライナの防空力強化に大きく貢献すると期待されています。

F16戦闘機F16戦闘機

2028年までに約80機のF16戦闘機が供与予定

ウクライナメディアによると、2028年までに約80機のF16戦闘機が段階的に供与される予定で、今年中に24機、25年末までに40~50機程度が供与される見通しです。

ゼレンスキー大統領、NATO加盟に向けた手続きの即時開始を要求

一方、ゼレンスキー大統領は同日、ブリュッセルでEU首脳会議とNATO国防相会合に出席し、ロシアに対する「戦勝計画」を説明しました。この計画には、NATOがウクライナの加盟に向けた手続きを即座に開始することや、欧米製の長距離ミサイルによるロシア国内攻撃の解禁などが含まれています。

NATOはウクライナ支援の継続を約束も、NATO加盟には慎重姿勢

しかし、EUとNATOはウクライナ支援の継続を約束する一方、即座のNATO加盟手続きの開始には慎重な姿勢を維持しました。ゼレンスキー大統領は、「仮に計画への支持が得られなくとも、ウクライナはロシアの侵略と戦い続ける」と表明しました。

ロシア、NATOのウクライナ紛争への介入をけん制

一方、ロシアのペスコフ大統領報道官は同日、「ウクライナの狙いはNATOを紛争に公式に引き込み、ロシアとNATOの直接衝突を招くことだ」と警告しました。

まとめ

今回のノルウェーによるF16戦闘機の追加供与は、ウクライナの防空力強化に大きく貢献することが期待されます。しかし、ウクライナのNATO加盟問題など、依然として予断を許さない状況が続いています。今後の動向に注目が必要です。