大江戸温泉物語と湯快リゾートが統合!新生「大江戸温泉物語」の戦略とは?

かつて一世を風靡した温泉テーマパーク「大江戸温泉物語」。2021年に惜しまれつつ閉館したお台場の施設を覚えている方も多いのではないでしょうか。

(筆者撮影) 大江戸温泉物語Premium伊勢志摩のバイキング(筆者撮影) 大江戸温泉物語Premium伊勢志摩のバイキング

実は大江戸温泉物語は、現在も東日本を中心に37の温泉宿・温浴施設を運営しています。そして、なんと2024年11月1日、西日本を中心に展開する「湯快リゾート」とブランド統合することが発表されました。

ブランド統合の背景と今後の展望

今回の統合は、両社が共にアメリカの投資ファンドであるローンスター傘下に入ったことが大きな要因です。統合により、全国66施設を擁する巨大温泉チェーンが誕生することになります。

統合の狙いについて、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社マーケティング部課長の梅村洋介氏は、「競合の増加や物価上昇、顧客ニーズの多様化に対応するため」と語っています。

低価格から高付加価値路線へ

大江戸温泉物語と湯快リゾートといえば、リーズナブルな価格設定が魅力でしたが、近年はサービス内容を充実させた「Premiumシリーズ」や、より高級志向の「TAOYA」ブランドなど、高価格帯の施設展開にも力を入れています。

(写真) 大江戸温泉物語Premium伊勢志摩のバイキング、広々としたプレミアムラウンジ、ラウンジの外に設けられた「水盤デッキ」、リニューアルで新設された「和モダンルーム」など(写真) 大江戸温泉物語Premium伊勢志摩のバイキング、広々としたプレミアムラウンジ、ラウンジの外に設けられた「水盤デッキ」、リニューアルで新設された「和モダンルーム」など

「顧客の目は肥えてきており、多少料金が上がっても、清潔感のある施設や質の高いサービスを求める声が高まっている」と梅村氏は分析します。

新生「大江戸温泉物語」に期待

今回のブランド統合により、新生「大江戸温泉物語」は、幅広い顧客層に対応できる強力な温泉ブランドとしての地位を確立することでしょう。今後のサービス拡充や新たな顧客体験の創出に期待が高まります。