皆さんも、財布の中を確認したほうがいいかもしれません。各地で「500円玉」ではなく、不正に使われた「500ウォン玉」が紛れ込む事態が相次いでいます。
■価値は10分の1 直径26.5mmで同じ 重さは…
喜久の湯 Xの投稿
「売り上げ数えていたら、これは気づけなかった!次から気をつけます!」
SNSにこう投稿したのは、東京・葛飾区にある創業60年の銭湯「喜久の湯」です。並べられた9枚の硬貨の写真も投稿されています。
喜久の湯 加島優作店主
「500円玉を数えていたら、あれ?という感じでした。これ本当に見たことがなかったので、まず本当にこれは何なんだろう?お金なのか何なのか分からなかったので、びっくり」
9枚の500円玉、下の段の真ん中に注目すると…。
加島店主
「韓国っぽい字が書いてあったので、これは韓国のお金なのかなとびっくりしました。見たことない500円玉というか、500ウォンが入っていた」
店主の言う「500ウォン」とは韓国の硬貨です。喜久の湯では、料金の支払いは現金のみ。そのため利用客から受け取った500円玉の中に500ウォン硬貨があった可能性があります。
500ウォンは日本円でおよそ50円。価値は10分の1です。
加島店主
「調べた時は(50円ほどと)出てきた。やっぱりびっくりというか残念。(500ウォンを)わざと使ったと思いたくない部分はあります。故意ではないと思っていますけれど、やっぱり怒りというか残念な気持ち」
2つの硬貨は直径26.5ミリで同じ。500ウォンは7.7グラム、旧500円玉は7.0グラム。およそ3年前の令和3年11月以降に発行された新しい500円玉は7.1グラムです。
加島店主
「500円玉と本当にそっくり。今、お客様がこれ(500ウォン)を持ってきても、気が付かないと思う」
■過去に事件も 「気付かない」各地で被害
これまでにも500円玉と似ている500ウォンを悪用した事件がありました。
1997年、この時警察が押収した500ウォン硬貨はなんと1万4000枚。重さを近づけるため、いくつもの穴が開けられた500ウォン硬貨もあり、傍らには加工道具も見受けられます。
SNSでは、再びの500ウォン硬貨を巡る騒動に困惑の声が相次いでいます。
都内の銭湯と同じく、利用客から支払われた現金に500ウォンが混ざっていたと訴えるのは、九州の青果店です。
九州の青果店 Xの投稿
「左が500円、右が500ウォン」
「レジの混雑時やお年をめした方だとだまされやすい」
男性の店では過去にも、売り上げ金の中から500ウォン硬貨が見つかっています。
九州の青果店 店主
「以前も何度かそういうことがあった。多分、故意にやっていることかなと思い、ちょっと残念な気持ち」
さらに、こんな心配もあるといいます。
店主
「逆にこちらが気が付かずに、お客様の方に500ウォン硬貨を渡してしまったら怖い」