【光る君へ】主役にほとんどセリフなしの異例 吉高由里子・藤式部に「ほぼ顔芸」の視聴者評も


【写真】吉高由里子の始球式

 この日の放送では、病に伏せった一条天皇(塩野瑛久)が、亡き中宮定子(高畑充希)との子である敦康を東宮にすることが叶わず、無念の死を遂げる過程が描かれた。舞台はほとんどが宮中。藤式部は左大臣・藤原道長(柄本佑)やその娘の中宮彰子(見上愛)らの言動をひたすら見守っていた。

 執筆する「光る君」の物語について敦康らから質問攻めにされても答えず、無言であたりを見回す。次の東宮選びで道長と口論になった彰子が己の無力を嘆き「女はなぜ政に関われぬのだ」と問いかけても、式部は黙って寄り添うだけ。

 言葉を発したのは、帝の体調悪化は自分の責任だという彰子に「そのようなことをお考えになってはなりませぬ」と声をかけたやり取りと、宮の宣旨に次の東宮が誰かを尋ねた時ぐらい。後は、帰宅すると娘の賢子(南沙良)と一緒にいる見知らぬ若者・双寿丸(伊藤健太郎)から「誰?」と聞かれて、「あなたこそ誰なの?」と返した時だけだった。

 X(旧ツイッター)では「藤式部今回セリフ少ないけど色んな感情に揺さぶられる」「吉高さんの『見ている』表情がよかった」「言葉を控えめに全てを見つめながら頭の中だけグルグル回転してる藤式部面白かった。さすがでした」などと吉高の演技力への評価をまじえた投稿がみられた。
 
 道長と彰子の言い合いではニラむような目つきや冷めた表情も。2人の顔の間に藤式部ショットが差し込まれ、まさに宮中観察者の視線が強調される。一条天皇崩御の直後は、能面のような無表情が暗い背景から浮かび上がった。

 かねて「繊細な表情がうまい」との視聴者評もあった吉高。「今日の藤式部はほぼ顔芸」で異例の40分あまりを演じ切った。

東スポWEB



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