〈《自民衝撃の197議席》衆院選、どこよりも詳しい「最終予測」は…政権交代以来の大惨敗!「石破内閣は21世紀最低の数字に」【選挙情勢最新レポート】〉 から続く
【画像】不記載額は2954万円!二階俊博氏に次ぐ堂々の第2位で処分を受けた元医師は…
選挙情勢、選挙予想……いろんな形式で多くの情勢分析が盛んに行われている10月27日投開票の衆院選がいよいよ終盤戦を迎えている。今回の選挙戦は、昨年発覚した裏金問題以降、自民党が初めて国民の審判を受けることになる。
では、派閥からキックバックを受けたり、パーティ収入の一部を収支報告書に記載していなかった、“裏金議員”の当落はどうなるのか。「 週刊文春 」では、政治広報システム研究所代表の久保田正志氏とともに、緊急当落予測を行った。
裏金議員の半数以上が「劣勢」以下の評価
裏金議員のうち、小選挙区に出馬しているのは45名。今回の予測で当選が有力視される「優勢」の評価を受けたのは46.7%にあたる21名。裏を返せば、53.3%にあたる24名が「劣勢」以下の評価で、落選危機の状況に陥っている。石破新総裁が誕生した9月27日時点の予測では、34%にあたる16名が「劣勢」評価となっていたが、非公認の扱いを受けた影響もあり、劣勢の候補が増加した。
そのうちの1人が、不記載額が1860万円と大台を記録した、埼玉6区の中根一幸元外務副大臣(55)。今年4月には、半年間の党役職停止処分を受けた旧安倍派議員は、当選5回のうち、4度比例復活で当選するなど自民党の看板に救われ続けてきた。今回は非公認の扱いを受け、当初のC-(やや劣勢)評価から無印(苦戦)評価となるなど厳しい戦いを強いられている。非公認のため、比例復活も見込めず、背水の陣だ。
公明党からの推薦で当選確実な議員も…
同じ埼玉の選挙区で非公認となった議員でも、埼玉13区の三ツ林裕巳元内閣府副大臣(69)は対照的にA(安定)と高い評価。不記載額は2954万円と二階俊博氏(引退)に次ぐ堂々の第2位で党役職停止1年の処分を受けた元医師は、公明党から推薦を受けて盤石の態勢だ。同じく非公認候補ながら公明党の推薦を受けた元経産相の西村康稔氏(兵庫9区)もA評価。党員資格停止(1年)の処分を受けている身ながら選挙は強く、当選が確実視される情勢となっている。
裏金問題で戒告の処分を受けた柴山昌彦元文科相(埼玉8区)、大塚拓元財務副大臣(埼玉9区)、離党した旧安倍派幹部・世耕弘成元経産相(和歌山2区)や6カ月間の党員資格停止処分を受けた高木毅元国対委員長(福井2区)らの明暗は――。
「 週刊文春 電子版 」で配信中の289小選挙区「完全予測」では、裏金候補たちの当落予測など、289小選挙区すべての当落予測を読むことができる。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年10月31日号